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【ニュース解説】 八雲町、女性の目線で「運転免許が不要」なコンパクトなまちづくりを推進、各地の移住者誘致施策に一石 北海道八雲町

2008.08.27
北海道八雲町・八雲町移住促進協議会は、同町への移住希望者を対象とした第1回移住体験ツアーを10月23日~26日に開催すると発表した。「女性の目線」による気配りが配慮されたツアー内容だという。
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同町では今年7月、同町在住の女性と同町に移住してきた女性移住者が集まり、移住推進会議を開催。同会議では、同町への移住のメリットとして、「街がコンパクトで免許が無い、車がない女性でも困らない」「暮らしのゆとりや楽しさ、食材の豊かさ、環境の良さを満喫できるちょうどよい田舎」「降雪量も寒さも苦にならない程度」「地元の人たちと心の交流ができる」「宅地の無償提供の企画も良い」「福祉施設も充実していて将来も安心」といった意見が出たという。
今回開催する第1回移住体験ツアーでは、こうした女性の視点を活かし、「移住希望者が本音で相談できるように、民泊でもてなしたい」「観光施設はいつでも見られる。暮らしの拠点になる市街地の様子や秋味(鮭)祭りも見せてあげたい」など様々なアイデアを盛り込み、産直市の見学や市街地めぐり(自由行動)、エコ住宅や山越湧水、遊楽部川見学、地元食材を使った昼食交流会、秋味まつりなどを企画した。なお、移住者に対し同町では、町民から寄贈された土地を利用し、7区画の土地を無償で提供するとしている。

【ニュース解説】
「大自然に囲まれて農業や釣り、アウトドアを満喫する」。
これまでの移住希望者に向けたメッセージは、多分に男性的なライフスタイルを標榜するものだった。しかし、大自然の中で雑草や虫、豪雪との戦いは想像以上に過酷で、日々の暮らしに関しては、買い物の便利さや医療、経済面の安心、地域とのコミュニケーションなども重要になってくる。
しかも、「地方」と呼ばれる多くの地域は、自らマイカーを所有し、且つ自ら運転する人以外には、まさに「絶望的」に住みにくいのが現状だ。この国では「規制緩和」の名のもとに、郊外へ郊外へと、低密度な市街地がほぼ無計画に拡散する施策を、つい最近まで推し進めてきた。少子高齢化や環境問題に逆行すること甚だしい。気がついてみると、日本中の多くの地域が、女性や高齢者をないがしろにする地域構造になっていた。マイカー依存型の地域構造は、昨今のガソリン高騰の影響も受けやすい。
こうした点では、八雲町の取り組みは、全国的にも大いに注目されるべきであろう。北海道といえば、どうしても「広大な自然」のイメージが強いが、明治以降に計画的に建設された街が多いだけに、実は中心市街地が比較的コンパクトにまとまっている例も少なくない。ここ八雲町の中心市街地は、決して大きくはないが、マイカーに依存しない範囲でも、充分に生活利便施設が揃っている。
北海道のひとつの小さな自治体に、日本の「地方」と呼ばれる地域全体に秘められた、大いなる可能性のようなものを見出せたような気がした。

日時: 2008年08月27日 18:00

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