2023.09.01
富山県（新田八朗知事）は、日本一のV字峡「黒部峡谷」から上流の黒部ダムに至る新たな観光ルート「黒部宇奈月キャニオンルート」の一般開放・旅行商品化の開始日を2024年6月30日に決定、合わせて2024年1月下旬から販売を予定している旅行商品の概要を公表した。

同観光ルートでは、60年以上前、黒部川第三発電所・第四発電所の建設に伴い、日本電力や関西電力株式会社（大阪市北区、森望社長）が工事用ルートとして整備したものを活用。
今までは一般に開放されていないルートだったが、2018年に関西電力と同県が締結した協定により、安全対策工事完了後、2024年度に「黒部宇奈月キャニオンルート」として一般開放・旅行商品化、黒部峡谷から黒部ダムに至る電源開発の歴史をたどる新たな観光ルートが形成される。

ルート上では、蓄電池機関車やインクラインなどの乗り物で進みながら、地底に作られた多様な電源施設や設備、掘削時岩盤温度が
160℃に達した高熱隧道など、電源開発の軌跡を体験可能。
荒々しい稜線が織りなす裏剱や仙人谷など、長く険しい道を辿った登山者など、限られた人しか目にすることのできない黒部奥山の絶景を満喫できるという。
日本一のV字峡「黒部峡谷」と世界的な山岳景観「立山黒部アルペンルート」を結ぶ、新たな観光ルートが形成される。

同観光ルートを含む旅行商品では、同観光ルート訪問の前泊または後泊がセットになった1泊2日の4種の基本コースを設定。
専門知識を習得したガイドが同行する。
同観光ルートの理解を深めるため、専門ガイドによる事前レクチャーを体験前に実施するという。

今後のスケジュールは、2023年10月～11月にインバウンドを対象としたモニターツアーを実施（現在販売中）、2023年11月に北陸DCに向けた全国宣伝販売促進会議（8～10日）で旅行商品の詳細を公表、2024年1月下旬に旅行商品の販売を開始、2024年6月
30日に一般開放・旅行商品化を開始する予定。