【ニュース】 埼玉工業大学、公道走行可能な自動運転バスの実用化・市販化に向け、「自動運転バス」を開発、実験車両の試乗会を開催 埼玉県深谷市

2019.08.05
埼玉工業大学(埼玉県深谷市、内山俊一学長)は、私立大学初となる一般の公道を走行可能な自動運転バスの開発に着手、8月1日に最新の開発状況を公開し、試乗会を開催した。

同開発は今年度、埼玉県が将来の事業化を目指して行うスマートモビリティの実証を支援する「埼玉県スマートモビリティ実証補助金」(テーマ:公道走行可能な自動運転バスの実験車両とAIの実用化・市販化)に採択されたもの。

同大学の自動運転バスの開発では、普及が進んでいるAutowareを利用し、AIによる障害物の検知(識別・分類する)機能を強化した。
ライダーやカメラの画像情報をディープラーニング(深層学習)により、周囲環境をAIで認識して障害物を回避して走行することも可能だという。

201908051000

同大学では、2017年12月に埼玉県内初となる公道による自動運転の実証実験を深谷市で開始。
その他、SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)をはじめ各種の実証実験に参加し、自動運転技術の開発に経験を重ねてきた。
今年4月には自動運転技術の全学的な研究組織として「自動運転技術開発センター」を設立、自動運転の実用化に向けた研究・開発を強化し、新開発体制により自動運転バスの開発に注力しているという。

今回開発した自動運転バスの実験車両は、マイクロバス「リエッセⅡ」をベースに「自動運転AI(AIPilot/Autoware)」を実装したもの(「Autoware」はThe Autoware Foundationの商標)。
仕様は、大きさ625×203×261、重量4.7t、24人乗り、4000ccディーゼル車。
AIを本格的に導入して走行する自動運転バスのためにバス専用レーンや走行規制をした特定のコースだけでなく、市街地の一般公道での走行を目指す。

開発にあたっては、株式会社ミクニライフ&オート(埼玉県加須市、大西浩樹社長)が全面的に協力した。
今後は、同自動運転バスの実用化・市販化に向けた検討を進め、同大学の地元地域等での公道による実証実験を計画しているという。