【ニュース】 NOTE奈良など3社、御所市のまちづくり会社を設立、かつて街の共有財産だった「宝湯」の再生を中心とした分散型の観光まちづくりを始動 奈良県御所市

2022.03.01
株式会社NOTE奈良(奈良県奈良市、大久保泰佑代表)・油⾧酒造株式会社(奈良県御所市、第十三代山本⾧兵衛蔵主)・株式会社フェニックス(奈良県御所市、中野裕太代表)の3社はこのほど、御所市のまちづくり会社「株式会社御所まちづくり」を設立、かつて街の共有財産だった「宝湯」(奈良県御所市)の再生を中心とした分散型の観光まちづくりを始動した。

御所市の「御所まち」は、江戸時代から変わらない寺内町と商家町を有する、江戸時代初期に形成された陣屋町。
その後も奈良中南部の中心地として繁栄を誇ってきた。
近世の町並みをベースにしながらも、昭和の香りも残しているという。

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今回、同社が始動した「GOSE SENTO HOTEL(銭湯ホテル)プロジェクト」は、御所まち所在の古民家銭湯「宝湯」を中心とした「泊・食・湯」分離の分散型まちづくり事業。
第1期では、御所まちにある4つの古民家を活用し、銭湯・ホテル・レストランを一体的に開発する。
「泊・食・湯」分離の滞在型拠点として再生することで、域外からの観光流入・観光消費の増大を進めるという。

大正5年に創業したとされる宝湯は、利用者の減少や経営者の高齢化もあり、2008年に閉業。
2017年には、御所市最後の銭湯(新産湯温泉)も廃業し、御所市内から銭湯が消失した。
宝湯の建物は、所有者の意向もあり、幸いにも操業時のままの状態で残されていたが、物件の老朽化が進んでおり、銭湯として再生するためには、大幅な改修工事が必要だという。

こうした状況の中、2018年、宝湯を含む歴史的建築物を活用したまちづくりについての話が持ち上がり、その後、議論を重ねていく中、銭湯だった宝湯を他の用途に変更・転換するのではなく、銭湯そのものとして復活・再生することとなった。
地域の営み・憩いの場としても、「湯と水」を切り口としたまちづくりのコンセプトとしても、銭湯としての再生が不可欠であるとの結論に至り、宝湯を銭湯そのものとして復活するとしている。