【ニュース】 エネテク、東白川村などと協業し純国産きくらげを栽培・販売、新たな特産品と雇用を創出 岐阜県東白川村

2020.04.10
再生可能エネルギー事業などを手掛ける株式会社エネテク(愛知県小牧市、吉田祐介代表)はこのほど、岐阜県東白川村などとの協業により、「きくらげ」の栽培および同村内の道の駅などの施設やインターネットでの販売を開始した。

現在同社では、「生きくらげ」と「乾燥きくらげ」を同村内の道の駅などでの販売や、飲食店への卸販売を実施。
東白川村で道の駅の運営や農業支援を手掛ける有限会社新世紀工房(東白川村が株主)と提携、新世紀工房が運営する道の駅「茶の里東白川」の食品製造加工施設「杜(もり)の工房」を拠点として商品の開発・販売を行っていくとともに、今後、白色の「白きくらげ」も栽培・販売予定としている。

きくらげの栽培・加工・出荷作業は、他の農作物に比べて軽作業のため、高齢者や女性も安全に従事することができるという。
きくらげ事業を拡大することで、村内での雇用を創出、将来的には同事業により、Uターン就農や村外からの移住なども目指す。

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再生可能エネルギーの普及拡大に取り組む同社では、農地に太陽光発電システムを設置して発電を行いながら、同時に作物も育てる「ソーラーシェアリング」に着目。
太陽光パネルを設置すると影ができるため、影の影響を受けにくい作物を模索する中、「きくらげ」がその候補として挙がったという。
安全で食物繊維やビタミンDなどの栄養価の高い国産のきくらげは、健康・美容に関心を持つ女性を中心にニーズが高まっている一方、きくらげの国内市場は中国産などの輸入が9割以上で、国産のきくらげは全体のわずか数パーセントという状況のため、国産きくらげの栽培・販売は参入価値があると判断。
同社内にきくらげ専門の部署「営農事業部」を立ち上げ、事業として取り組むこととした。

同社は、東白川村に太陽光発電所を建設したことが縁となり、同村の歌舞伎を支援するなど友好的な関係が継続していたことから、同事業がスタート。
2019年より同村五加地区の農業用ガラスハウスを同社が借り受け、きくらげ栽培用の設備や加工場を設置、同年12月より村内の道の駅などで試験的に販売を開始した。

販売方法やきくらげの加工品開発などを模索する中、東白川村で道の駅の運営や農業支援を手掛ける有限会社新世紀工房(東白川村が株主)と提携する運びとなり、2020年4月には、同社と新世紀工房が提携し、道の駅「茶の里東白川」で食品製造加工施設「杜(もり)の工房」を設立・運営。
「杜(もり)の工房」では、加工品などの新たな商品も開発・販売、地元の女性スタッフが中心となって、きくらげを使用した商品を開発、「佃煮」や「お焼き」は既に商品化を決定したという。
新世紀工房ではすでに、特産品のお茶を使用した「プリン」などの商品も販売しており、今後は「杜の工房」でそれらも扱っていくとともに、新たな商品開発も企画しながら同村の新たな特産品づくりを目指す。

「杜の工房」の所在地は岐阜県加茂郡東白川村越原1061(道の駅茶の里 東白川内)。