2019.10.29
ヤマハ発動機株式会社（静岡県磐田市、日髙祥博社長）は、雲南市・株式会社竹中工務店（大阪市中央区、佐々木正人社長）・特定非営利活動法人ETIC.（東京都渋谷区、宮城治男代表理事）と共同で、雲南市の市街地にある主要施設を、ゴルフカーをベースとした電動小型低速車両で巡回する「グリーンスローモビリティ実証事業」を10月28日より開始した。

4者は、2019年4月に同市の地域課題解決を目的とした連携協定を締結しており、今回の同取り組みはそれに基づくもの。
ラストマイルモビリティの利用機会を提供することで、地域住民の外出機会を創出、市民のコミュニケーション機会を増やし、健康づくり促進を目指す。

同市は、年々65歳以上の人口割合が高まる一方で、地域住民参加型の地域創生や社会課題の解決に向けたチャレンジが盛んな自治体。
近年は、住民主導の医療ネットワークを構築、若年層の移住・起業も増加するなど、新しいアイデアが活力を生んでいるという。

グリーンスローモビリティ（GSM）とは、時速20km/h未満で公道を走行する4人乗り以上の電動モビリティ。
国土交通省や環境省が、観光客の利便性の高い周遊手段や高齢者の移動のための交通手段の確保を目的として普及を推進しており、地域の交通課題に応じた実証事業に対し、支援を行っている。

なおヤマハ発動機は、これまでにも同市と連携し、同市の交通課題解決を目的とした低速の電動小型車両の利活用や事業創出のためのアイデアソンを同市民とともに取り組むなど、地域に根ざした課題解決への活動を進めてきたという。

「グリーンスローモビリティ実証事業」の実施場所は島根県雲南市内。
実施期間は2019年10月28日～12月6日（天候条件等により前倒しで終了する可能性あり）。
車両はAR-07公道走行仕様（ゴルフカーをベースとした電動小型低速車両、定員7名）、車両台数は2台。
実施目的は電動小型車両による巡回サービスの社会受容性や運用体制の検証。
走行ルートは約4km（駅、病院、地域交流センター、スーパー、などを巡回）。