【ニュース】 オリックス不動産など、養父市初の産官学連携の取り組みとなる完全人工光型植物工場で初収穫、リーフレタスやサンチュなど4種類を販売 兵庫県養父市

2014.06.18
オリックス不動産株式会社(東京都港区、山谷佳之社長)は6月17日、リーフレタスなどを栽培する完全人工光型植物工場で初収穫を実施、7月1日より出荷を開始すると発表した。
同取り組みは、過疎地域の人口減少などの問題に対し地域活性化の観点で支援や研究を行っている、関西学院大学総合政策学部と、廃校の有効活用を積極的に推進している養父市と、オリックス不動産による産官学連携による取り組み。
廃校を有効活用することで、過疎化する地方に新たな雇用を生み、活性化を図る。
なお同事業は、養父市では初めての産官学連携事業となる。
同社では、兵庫県養父市でリーフレタスなどを栽培する完全人工光型植物工場の建設を昨年11月から進め、今年3月に竣工し、試験栽培を行なってきた。
栽培、設備ノウハウは、30年にわたり植物工場の研究、開発を行ってきた株式会社森久エンジニアリング(兵庫県神戸市)等との事業協力により提供される。


今回の取り組みでは、兵庫県養父市から廃校となった旧南谷小学校を賃借し、体育館内に完全人工光型植物工場を建設、運営し、リーフレタス(非結球レタス)、サンチュなど計4種類を栽培する。
非結球レタスとは、植物の葉が重なりあって球のようになっていないレタスのこと。通常のレタスは結球レタスと呼ぶ。
1日あたり約3,000株、年間約100万株(84トン)の生産体制を目指す。
完全人工光型植物工場でのリーフレタスなどの栽培は、外気を遮断し無農薬での栽培が可能で、異物混入のリスクが少なく、季節や天候などの影響を受けにくいことが特徴。
このため、洗浄工程コストが削減でき、環境負荷の低減や、栄養価を保つメリットがあるほか、連作障害の心配がないことから、多段(8段)栽培により高効率で安定的な生産ができるという。
生産した野菜は、オリックスグループの全国支店ネットワークを活用した外食産業や食品スーパーなどへ販売するほか、オリックスグループが運営する宿泊施設で提供するとしている。