【ニュース】 東武鉄道、宇都宮線「南宇都宮」駅の駅舎リニューアル工事を11月20日に完成、開業当時の大谷石を保存、日本遺産認定「大谷石文化」の一端を担う 栃木県宇都宮市

2020.11.20
東武鉄道株式会社(東京都墨田区、根津嘉澄社長)は、2020年3月より進めていた宇都宮線「南宇都宮」駅の駅舎(栃木県宇都宮市)のリニューアル工事を、11月20日に完成する。

今回のリニューアル工事では、宇都宮市や地元の人々などの協力を得ながら、同駅が開業した1932(昭和7)年からある貴重な大谷石の壁面を保存・補修したほか、新たに大谷石の壁面を増設することで、地域の人々により親しまれる駅舎を目指した。
また、青緑色の洋風瓦は、開業当時の釉薬(ゆうやく)色を再現し葺き替えを行い、内外装の塗装か所は、塗膜を調査・分析のうえ開業当初の色合いに塗り直したという。

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大谷石は地元の宇都宮市大谷町で産出される石材で、古くから外壁や塀などの建材として使用されており、大谷石を多く使用した南宇都宮駅舎は、駅開業以来およそ90年にわたり、地域のシンボルとして親しまれてきた。
近年、大谷石を取り巻く環境は歴史・文化的にも評価されており、2018年5月には文化庁が認定する日本遺産に「地下迷宮の秘密を探る旅 〜大谷石文化が息づくまち宇都宮〜」として選定され、同駅は構成文化財として大谷石文化の一端を担っている。

今回のリニューアル工事では、トイレのリニューアル工事、耐震性の向上と券売機カウンターのバリアフリー化も実施し、より快適で安全な駅へと生まれ変わる。
また、特徴的な破風板は、宇都宮市宮原球場の最寄駅であることに由来し、バットとボールを模した開業当初のデザインに修復。
待合室には、宇都宮市や東武博物館の協力を得て、大谷石の文化や魅力の発信を目的としたパネルを設置する。

宇都宮線「南宇都宮」駅の所在地は栃木県宇都宮市吉野2-8-23。
構造・規模は木造・平屋建て。
用途は駅事務室、乗客用トイレ(男・女)。
延床面積は駅舎が128.81㎡、乗客用トイレが35.40㎡。