【ニュース】 星野リゾートと明日香村、「地域活性化包括連携協定」を締結、地域に根ざした宿泊施設を2023年に開業予定 奈良県明日香村

2019.08.20
株式会社星野リゾート(長野県軽井沢町、星野佳路代表)と奈良県明日香村は8月15日、「地域活性化包括連携協定」を締結した。
両者は2016年10月28日、「企業立地に関するパートナーシップ協定」を締結しており、今回新たな協定を結ぶことで相互の連携を強化する。

明日香村は、推古天皇や聖徳太子・蘇我馬子・小野妹子などの偉人が活躍し、日本の中央集権律令国家が誕生した場所。
地域の景観を守るため、通称「明日香法」と呼ばれる特別措置法により、日本国内で唯一、行政区域内の全域が歴史的風土保存地区に指定されている。

星野リゾートでは、同村で地域に根ざした宿泊施設の開発計画を進めており、2023年の開業を予定しているという。

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宿泊施設の建設予定地は、近鉄「飛鳥」駅西側に位置し、周辺には牽牛子塚(けんごしづか)古墳や真弓鑵子塚(まゆみかんすづか)古墳、マルコ山古墳、岩屋山古墳などがある。
しかし、同村を訪れる年間約80万人の観光客は村東部に集中しているため、村西部の魅力を発信し、村内の周遊を促進する必要があるという。

そこで同村では、村全体を屋根のないフィールドミュージアム「明日香まるごと博物館」としてとらえ、2018年9月に近鉄「飛鳥」駅前に開設した道の駅「飛鳥」をそのエントランスと位置付けている。
また、建設予定地周辺では、村の農業振興施設の建設や牽牛子塚古墳の整備が進められており、宿泊施設の開業に加え、近鉄「飛鳥」駅西側を含めたエリアの産業振興や地域活性化も図るという。

新規宿泊施設の建設にあたっては、地権者の合意が得られ、現在、施設計画の基本設計が進められている。
宿泊施設は、同村のまちなみを踏襲し、瓦屋根で低層の分棟型になる予定。

なお両者は、2018年より職員の人事交流を開始、相互の環境を知り、地域の理解を深める機会を設けているという。