【ニュース】 丹青社とミライロ、ユニバーサルデザインの空間づくりに向け協業、ワンストップでホテル・宿泊施設のユニバーサルデザイン化をサポート 東京都港区

2018.08.29
商業・文化施設などの空間づくりを手掛ける株式会社丹青社(東京都港区、高橋貴志社長)と、ユニバーサルデザイン(UD)のコンサルティングを手掛ける株式会社ミライロ(大阪市淀川区、垣内俊哉社長)は、UDの空間づくりに向け業務提携することで合意、協業を開始した。
同協業により、丹青社がもつ空間づくりの企画力・デザイン力・技術力と、ミライロがもつ障害のある当事者の視点や知見を掛け合わせ、誰もが快適に利⽤できる空間づくりの実現を目指す。

両社はまず、ホテル・宿泊施設のバリアフリールームについての調査・研究等を共同で進め、客室等のUD化に向け、コンサルティングからプランニング・デザイン・施工まで、ワンストップで提供する。
また将来的には、同協業を商業施設や文化施設、駅・空港等の交通拠点、観光関連施設など、他の分野に展開していくとしている。

日本では近年、高齢化の進展や障害者差別解消法の制定等を背景に、交通施設・公共施設・宿泊施設等を中心としてUD化への要請が急速に高まっている。
特にホテル等の宿泊施設では、バリアフリー法等関係法令の改正、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催、外国⼈観光客の増加等の事情もあり、新装・改装が増える中でUD化に対応していくことが重要な課題になっているという。

2017年に国土交通省が全606の宿泊施設に向けて実施した調査(出典:国土交通省「ホテル・旅館のバリアフリー化の現状等に関するアンケ―ト調査」)では、「屋外の通路・建物の主要なエントランス(出入口)からフロント・ロビーまで、車いす使用者が支障なく到達できるルート(経路)」については「ある」との回答が約77%、「車いす使用者が利用可能なレストラン・食堂」が「ある」との回答が約79%。
一方、「バリアフリールーム・ユニバーサルルーム等のUDルーム」は「ない」との回答が半数以上、「高齢者、障害者等の利用しやすい客室」についても「ない」という回答が約83%にのぼっている。