【ニュース】 高知で発見された坂本龍馬の「北辰一刀流長刀兵法目録」は本物、京都国立博物館・宮川禎一氏が調査 高知県高知市

2015.11.10
高知の龍馬歴史館(高知県高知市、創造広場「アクトランド」内)はこのほど、坂本龍馬が江戸の千葉道場で修業した北辰一刀流の免状「長刀兵法目録」一巻(安政五年正月吉日付)が高知で発見されたと発表し
た。

発見された実物は、坂本龍馬研究で著名な京都国立博物館・宮川禎一氏に調査を依頼。
調査検討の結果、他の剣術目録と共通性があることなどから、間違いなく坂本龍馬が道場主の千葉定吉より受けた免状(目録)であることが判明したという。
20151110坂本龍馬

「北辰一刀流長刀兵法目録」は、若い龍馬が江戸で鍛錬に汗を流した北辰一刀流の武術のうちの長刀兵法の目録。
安政五年一月(1858年2月)、龍馬が24歳のときに修行した桶町千葉道場の道場主・千葉定吉から「北辰一刀流長刀兵法目録」を授けられたと言われている。

この目録は、千葉定吉の娘たちの名前「佐那・里幾・幾久(さな・りき・い
く)」が連なっているというユニークな形式から、以前は一部の研究者達の間で本物かどうかを疑問視する向きもあった。
しかし龍馬生誕150周年の年(昭和60年)に札幌市で公開された、文久三年(1863年)に龍馬が姉・乙女(おとめ)に宛てた手紙の中で、龍馬自身がこの目録の存在について言及していたため、真贋論争には終止符が打たれたとされている。

目録は一時、行方不明とされていたが、高知県に本社のある東証二部上場企業・株式会社技研製作所の北村精男(きたむらあきお)氏が所有しており、高知の龍馬歴史館(創造広場「アクトランド」内)に大切に保管されていることが分かったという。