【ニュース】 森ビルなど、建築物の壁や天井の内装材などで使用される石膏ボードの100%水平リサイクル「ボードtoボード」の共同実証実験を実施 東京都港区

2024.04.09
森ビル株式会社(東京都港区、辻慎吾社長)は、資源循環型都市の実現に向け、株式会社船場(東京都港区、八嶋大輔代表)、チヨダウーテ株式会社(三重県四日市市、平田芳久社長)、株式会社トクヤマ・チヨダジプサム(三重県川越町、加藤弘義社長)と協業し、建築物の壁や天井の内装材などで使用される石膏ボードの100%水平リサイクル「ボードtoボード」の共同実証実験を実施する。

石膏ボードの廃棄量は、2032年には日本全国で廃棄量が200万トン、2047年には300万トンを超えると推定される一方、リサイクル率が低く、管理型最終処分場の逼迫が懸念されているという。
また、火力発電所等から副産物として採取される石膏原料は減少しており、現在では年間約200万トン以上もの天然石膏を海外からの輸入に依存しているため、安定供給に対する懸念と、天然資源の保全の観点からも課題となっており、天然石膏に依存しない、廃石膏ボードの再利用化が求められているとしている。

これらの課題を解決するため、施工事業社(森ビル)、内装業者(船場)、建築資材メーカー(チヨダウーテ)、廃石膏ボードリサイクル会社(トクヤマ・チヨダジプサム)の連携により、今回、水平リサイクルを実現。

森ビルは、同実験を主動する立場として、管理運営する施設でのサーキュラー石膏ボード(廃石膏ボードから作られたリサイクル石膏を100%使用して製造された石膏ボード)の導入促進や、廃石膏ボードの水平リサイクル・資源循環の促進、廃石膏ボードの排出量集計・記録と情報管理、分別状況の確認と提携中間処理施設への引き渡しを行う。

今後は、検証結果をもとに各企業間のパートナーシップにより、廃石膏ボードの水平リサイクルを前提とした資源循環型サプライチェーンを構築、資源循環型都市の実現に向け、取り組みを推進していくとしている。