【ニュース】 帝国ホテル、祇園甲部歌舞練場敷地内「弥栄会館」の一部を保存活用した新規ホテルの内装全般を新素材研究所に委嘱 京都府京都市

2022.12.05
株式会社帝国ホテル(東京都千代田区、定保英弥社長)は、2026年春の開業に向け、準備を進めている祇園甲部歌舞練場敷地内にある弥栄会館の一部を保存活用した新規ホテル(京都市東山区)の内装全般を、株式会社新素材研究所(東京都港区、榊田倫之所長)に委嘱する。
所長で建築家の榊田氏が、同ホテルの内装デザインを担う。

帝国ホテルは2019年10月、新規ホテル計画の検討・協議開始に関する基本合意書を、計画地を所有する学校法人八坂女紅場学園(京都市東山区、太田紀美理事長)との間で締結。
2021年3月には、京都市都市計画で定められた景観地区・高度地区での手続きの中で、専門家による公開の審議を経て、地域の景観への配慮、祇園甲部歌舞練場敷地全体の一体的な整備に貢献し、価値ある建築物や風景を継承していく同計画の意義が認められ、手続きが完了した。
2021年5月には同学園と事業協定書等を締結し、同計画の実施を決定した。

内装全般の選考にあたっては、国内外で活躍するインテリアデザイナーや建築家を候補にコンペティションを実施。
日本の迎賓館の役割を担い、誕生した帝国ホテルが、京都・祇園という日本を象徴する特別な場所で、地域に親しまれた弥栄会館を継承しながら、新たな価値の創出に挑戦する同計画の意義を理解し、その独自性を体現できるデザインコンセプトとデザインの提案を求めたという。

榊田氏が代表を務める同研究所は、日本古来の自然素材や工法を使用したインテリアデザインへの評価が高く、「古いものが、新しい」というコンセプトをもとに、素材自体に存在する時の経過を扱い、新旧の調和を図ることで、唯一無二の魅力を生み出すという提案を行った。
帝国ホテルは、同研究所の提案を、建物を保存活用し未来へと継承することで、地域社会の持続的な発展に貢献することを目指す同計画との親和性が非常に高いと評価、様々なブランドが新規開業する京都でも、帝国ホテルとしての独自性を創出できるとの期待から、同社の起用を決定したという。

なお同ホテルの開業は2026年の春を予定しており、帝国ホテルブランドのホテルとしては、東京・上高地・大阪に次いで4軒目となり、1996年の帝国ホテル大阪のオープン以来、30年ぶりの新規開業となる。