【ニュース】 鳥取県、宇宙産業に取り組む・宇宙産業に関心のある県内企業等による「とっとり宇宙産業ネットワーク」を設立、11月21日に記念フォーラムを開催 鳥取県鳥取市

2021.11.26
美しい星空を活用した地域振興に取り組む「星取県」こと鳥取県(平井伸治知事)は、宇宙産業に取り組む・宇宙産業に関心のある県内企業等による「とっとり宇宙産業ネットワーク」を設立、11月21日に記念フォーラムを開催した。

同ネットワークは、宇宙関連事業に取り組んでいる、または関心のある企業・団体・研究機関・行政・学校等の組織等を対象に、運営事務局の同県は、県内の機運醸成(フォーラムなど)、繋がる機会の提供(情報交換会・交流会など)、学ぶ場の提供(連続講座など)、連携プロジェクトの支援(補助制度など)、関係機関との調整(実証実験の場)といったサポートを行うもの。
会費は無料で、企業等の所在地は県内外を問わず、現在27の団体が参加している。

同県は、環境省が実施した全国星空継続観察で何度も日本一に輝き、どの市町村からも天の川が見えるなど、県内全域にわたって美しい星空を観察できることから、「星取県」を名乗り、星空の保全や星空を活用した地域振興に取り組んでいる。
これまでにも、星空観測ナイトツアーの実施や衛星データによる白ネギ畑観測の実証実験、2021年11月には観光庁の実証事業「あたらしいツーリズム」の一環として最新のARグラスやVRゴーグルを使用して夜の鳥取砂丘で月面の宇宙飛行士の疑似体験ができるアクティビティが登場するなど、宇宙関連事業に力を入れてきた。

同ネットワークの設立を記念したフォーラムは、11月21日にとりぎん文化会館小ホール(鳥取県鳥取市)で開催され、宇宙分野・宇宙産業に関心のある企業関係者や学生など321名(YouTube視聴を含む)が参加。
NASA(米航空宇宙局)アジア代表を務めるガーヴィー・マッキントッシュ氏がこの日のために来日し、「拡大を続ける宇宙産業のこれから」と題して講演を行った。
また、「連携で動き出す鳥取の宇宙産業」をテーマに県内外の有識者によるトークセッションを実施。
登壇者からは、同県で宇宙開発を行う利点として「平井県知事をはじめ、行政との距離が近い」「開発には地元の理解が欠かせないが、鳥取県は人口が少ないため一丸となれる」「県内のものづくり企業は技術力が高く、県内だけで小型衛星が作れるポテンシャルがあるのではないか」といった意見が挙がったという。