【ニュース】 浪江町と住友商事など、浪江駅周辺約8haで「デザインの力による浪江町の復興まちづくりに関する連携協定」を締結 福島県浪江町

2021.09.07
福島県浪江町(吉田数博町長)・株式会社隈研吾建築都市設計事務所(東京都港区、横尾実代表)・伊東順二事務所(東京都世田谷区、伊東順二代表)・住友商事株式会社(東京都千代田区、兵頭誠之社長)の4者はこのほど、「浪江駅周辺整備計画」をはじめとする多様な取り組みを推進し、同町の復興に寄与することを目的に「デザインの力による浪江町の復興まちづくりに関する連携協定」を締結した。

同町は、2011年3月に発生した東日本大震災と原子力発電所の事故により、甚大な被害を受けた。
道路の復旧や生活環境の復興が進捗している一方で、現在の町内居住人口は震災前の1割弱にとどまっており、新たな産業や雇用の創出、地域コミュニティ活動の推進など、持続可能で住みよい環境整備が急務となっている。

こうした中、同町では、復興に向けたまちづくりを推進するために策定した中心市街地再生計画、浪江駅周辺エリアの「まちづくりビジョン」などを踏まえ、帰還者や移住者を増やし復興を加速させるため、2021年3月、「浪江駅周辺整備計画」を策定。

今回の同協定は、浪江駅周辺整備(約8ha)で、隈研吾建築都市設計事務所と伊東順二事務所が中心となって建物や街並みをデザイン・プロデュースし、4者が連携しながら水素や再生可能エネルギーの利活用と調和させ、イノベーションを創出するまちづくりを目指すもの。
浪江駅周辺整備計画では、2021年度中にマスタープランを作成し、基本設計、実施設計を進め、2024年以降、各施設を順次整備する。

同町は、古くから林業が盛んで、日本最大規模のFLAM(福島高度集成材製造センター)が稼働するなど、県全体の木材産業を牽引しているという。
今後も積極的に木材建築を進めるため、木材を基調とした設計を得意とする隈研吾建築都市設計事務所が設計し、全体の空間デザインを伊東順二事務所が担当する。
また、住友商事の知見やネットワークを活用しながら、このエリアを中心に水素や再生可能エネルギーを地産地消する先進的な「リニューアブルエネルギー100パーセントタウン」を形成、ゼロカーボンシティの取り組みを推進するとしている。