【ニュース】 出光興産と飛騨市・高山市など、超小型EVを活用した独自のシステムによるカーシェアリング事業の実証実験を開始 岐阜県飛騨市

2019.08.01
出光興産株式会社(東京都千代田区、木藤俊一社長)は、岐阜県飛騨市・高山市で独自のシステムによるカーシェアリング事業「オートシェア」の実証実験を8月より開始する。

同実証実験は、出光興産の販売店ネットワークを活用した地域サービス提供の視点から、出光興産が調達する計7台の超小型EVを牛丸石油株式会社(岐阜県飛騨市、出井浩樹代表)に貸与し、一般と法人を対象にカーシェアリングサービスを提供するもの。
超小型EVを活用したカーシェアリングの事業化に向けた情報収集とビジネスモデルの検証を行う。

一般向けサービスでは、地元企業や道の駅の駐車場5ヵ所をステーションとし、地元住民や観光客などに、買い物や観光スポット間の近距離移動の足としてカーシェアリングサービスを提供。
法人向けサービスでは、牛丸石油から地元企業に車両を貸与し、平日は営業車として使用、休・祝日は一般向けにカーシェアリング車として貸し出す。
利用は、公式サイトからの無料会員登録により、誰でも手軽に次世代のモビリティを体験可能だとしている。

今回の実証実験システムでは、KDDI株式会社(東京都千代田区、髙橋誠社長)が提供するカーシェアリング予約システムと、株式会社タジマモーターコーポレーション(東京都中野区、田嶋信博社長)が開発する超小型EV「ジャイアン」を使用する。

出光興産は、今回の実証実験を通し、販売店ネットワークを活用した新たなビジネスモデルを検証、独自のカーシェアリングシステムによる幅広い利用者を対象とするMaaSプラットフォームの構築を目指す。

モデルAでは、牛丸石油より地元企業に貸与された車両を、平日は営業車として、休日は地元住民や観光客向けの車両として活用することで、カーシェアリングビジネスの課題である車両の稼働率の低さの改善を図る。

モデルBでは、旅館・ホテル・道の駅などの駐車場をステーション化し、観光客を主なターゲットとして、飛騨・高山観光のエコで手軽な移動手段として活用する。
地元企業や観光施設は、超小型EVによる集客効果が期待できるだけでなく、中小企業では展開しにくい環境負荷低減のPRも可能になるという。

なお同実証実験は、飛騨市・高山市の了承のもと、国土交通省が掲げる「超小型モビリティの認定制度」に基づき申請し、中部運輸局より認定を受けており、飛騨市内・高山市内の決められた区間での公道走行が認められている。