【ニュース】 南海電気鉄道など、高野線「紀伊清水」駅舎をリノベーションし紀州へら竿の製作工房を開業、工房職人が駅係員業務を一部協力 和歌山県橋本市

2021.01.12
南海電気鉄道株式会社(大阪市浪速区、遠北光彦社長)は、橋本市(平木哲朗市長)・紀州製竿組合(米田護組合長)と共同で南海高野線「紀伊清水」駅舎(和歌山県橋本市)のリノベーションを実施、紀州へら竿工房「匠工房」を開業する。

へらぶな釣りの聖地「隠れ谷池」の最寄り駅となっている同駅で同工房を開業することで、130年以上の歴史を誇る伝統的工芸品「紀州へら竿」の製作体験プログラムを提供、全国に100万人といわれるへらぶな釣り愛好家に楽しんでもらうだけでなく、今まで同エリアに馴染みのなかった客層の取り込みも見込む。

また、駅係員無配置駅となっている同駅の利便性向上を図るため、同工房に駐在する紀州製竿組合の工房職人が、鉄道の利用客に対する一部案内や駅施設の美化活動等も実施。
テナント運営と駅係員業務(一部協力)の一体的な運用は、同社駅係員無配置駅では初の試みになるという。

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同取り組みでは、駅舎西側を工房スペースとし、これまでの駅舎の姿を可能な限りそのまま活用することで、歴史を感じる駅舎と伝統工芸が合わさったレトロな空間を創出。
開業は今年1月~2月頃を目指して準備中で、決定次第発表する。

工房ペースの製作体験エリアでは、紀州へら竿の製作体験を実施。
通常は12工程ある作業を竿師が1人で行っているが、「火入れ」「穂先削り」の部分を体験できるとしている。
展示・販売エリアでは、紀州へら竿を自由に観覧でき、竿の購入も可能。
体験料金(1回1時間~)は税別2,000円~、工房見学は無料。

今後は同施策に加え、これまで高野山麓の各駅で実施してきた取組みとの相乗効果により、引き続き同エリアの魅力向上を図るという。