【ニュース】 長岡市など、東日本大震災から5年、災害関連資料の保存をテーマとした図録「新潟県中越地震・東日本大震災と災害史研究・史料保存」を刊行 新潟県長岡市

2016.03.11
長岡市立中央図書館文書資料室(新潟県長岡市)はこのほど、図録「新潟県中越地震・東日本大震災と災害史研究・史料保存-長岡市災害復興文庫を中心に-」(A4版・84頁・非売品)を刊行した。

同市では、中越大震災で全国からの支援への感謝の気持ちと、東日本大震災被災地の復興への願いを込め、被災地の人々の交流や支援活動を続けているという。
同図録の刊行は、東日本大震災から5年の節目にあたり、災害で被災した歴史資料や復興関連資料の保存の重要性を伝えることが目的。

なお3月11日には、山古志住民会議と東日本大震災追悼・復興祈願セレモニーを開催、3月12日には岩手県大槌町の新成人も参加して古志の火まつりを開催する。

今回刊行した同図録では、主に長岡市災害復興文庫の資料を掲載、長岡市立中央図書館文書資料室と新潟大学人文学部教授・矢田俊文氏が共同で編集した。
東日本大震災の被災地に贈呈するとともに、長岡市立中央図書館文書資料室、長岡市内各図書館、長岡震災アーカイブセンター「きおくみら
い」などでも閲覧可能。

長岡市災害復興文庫は、長岡市立中央図書館文書資料室が平成26年10月、中越大震災から10年間の史料保存活動の成果として、被災歴史資料約2万5,000点、震災復興関連資料約1万点の所蔵資料を再編成して開設したもの。
長岡市の災害・復興に関わる文書資料を集積し、市民ボランティアと協働で整理・保存の活動を進めている。

なお同市などでは、「長岡市山古志地域で追悼・復興祈願セレモニー」を、3月11日14時40分~15時10分に、やまこし復興交流館おらたる前広場(長岡市山古志竹沢甲2835)で実施。
3月12日には、古志の火まつりに岩手県大槌町の新成人が参加するほか、「震災の記録を伝える草アーカイブ会議」をせんだいメディアテーク1階オープンスクエアで開催する。

あわせて、福島県南相馬市でも連携展示「南相馬と長岡~絆の記憶と記録」を3月20日まで南相馬市立中央図書館で実施。
さらに長岡市・小千谷市・柏崎市の施設とも連携、「東日本大震災から5年復興祈念特別企画展」を3月21日まで中越メモリアル回廊で開催する。

また、国立国会図書館発行の月報3月号には、長岡市が平成27年3月に発行した中越大震災復興記録集「忘れない、明日のために。」の紹介が掲載されたという。