【ニュース】 野ノ編集室、空き店舗を地域住民とともにリノベーション、市内外の人々が自由に活用できる文化拠点「みる」をオープン 静岡県菊川市

2022.08.31
地域の文化芸術事業を手掛ける一般社団法人野ノ編集室(東京都中央区、工藤大貴代表理事)は、菊川市の駅南商店街に所在する空き店舗を地域住民とともにリノベーションし、市内外の人々が自由に活用できる文化拠点「みる」を8月26日にオープンした。

拠点の整備にあたっては、同市内の事業者や高大学生有志が参加し、壁の塗装や喫茶用屋台、小上がりスペースの制作をDIYで手掛けた。
机やディスプレイ什器の一部は、市内で長年続いた商店から譲り受けるなど、地域の歴史を活かした場づくりを意識したという。

利用者は勉強や読書に使用できるほか、イベントやワークショップを実施する際に無料で貸切利用が可能。
軒先では、テイクアウトカフェ「喫茶みる」の営業を行い、街の賑わい創出に寄与するとしている。

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菊川市は、静岡市と浜松市のほぼ中間に位置し、深蒸し茶・メロン・イチゴ・キャベツなど農業全般が盛んな地域で、外国人住民が占める割合が静岡県で最も高く、NPO登録率も県内有数となっており、多様なバックグラウンドを持つ人が暮らしている点が特徴。
一方、深蒸し茶の売上・生産減退、空き店舗や空き家の増加、それによる地域コミュニティの衰退が課題になっているという。

今回オープンした同拠点では、同市が抱える地域課題にアプローチし、外国人住民も含めた地域コミュニティの再興と、菊川茶のリブランディング×テストマーケティングを実践する。
外国人学校と協力した課外授業や多文化交流企画、高大学生によるまちづくり活動のサポート、地域NPOと連携したプログラムなども行う。
運営は、野ノ編集室スタッフや菊川市在住の社会人、大学生がチームを組成して取り組む。
同拠点の前に整備されている駅へ向かう遊歩道で、地域住民が主催する朝市などのイベントが開催される際には、「みる」と連携したイベントを実施する予定としている。

また、「喫茶みる」では、同市で生産加工された菊川茶や農産物を活用したドリンクを提供、地域事業者と協力したオリジナル菓子や軽食も開発・販売する。

文化拠点「みる」の所在地は静岡県菊川市堀之内1432 1階東。
9月の営業日は1日・17日・18日・19日・30日(各日11時~19時)、不定期営業。