【ニュース】 シン・エナジー、有田川町で小規模木質バイオマス発電事業を着工、地元未利用材を100%使用、地域産業を活性化 和歌山県有田川町

2021.06.21
シン・エナジー株式会社(神戸市中央区、乾正博社長)は、計画中の小規模木質バイオマス発電事業(和歌山県有田川町)で地鎮祭を実施した。
発電開始は2022年5月の予定。

同発電所は、同社と地元の林業事業体が共同で設立した有田川バイオマス株式会社(和歌山県有田川町、原見健也代表)が発電事業を行う。
発電設備にはウルバス社製(オーストリア製)の熱電併給装置を採用した。
発電定格出力900kW(450kW×2)の同設備導入は、国内初となる。

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今回着工した同発電所は、燃料には地元の未利用材のみを採用し、年間で約1万トンの木材をチップに加工して使用する。
発電した電力は固定価格買取制度(FIT制度)を利用し、関西電力送配電へ全量売電する予定。

また、発電の際に生じた熱は、発電所と併設のチップ製造工場へ供給し、チップの乾燥に利用するほか、隣接する温浴施設への熱供給も行う。
余剰熱は、薪の乾燥などに使用することも検討しているという。

さらに発電所建屋の一部には、和歌山県産の木材を活用したCLT材などを使用。
発電の副産物として生じる炭(チャー)の農業利用や、余剰生産するチップの利用も検討する。

「有田川バイオマス発電所」の建設場所は和歌山県有田郡有田川町大字修理川。
定格出力は900kw、年間発電量は約6,700MWh。