【ニュース】 有機農業や都市型直売所などを手掛ける類設計室農園事業部、宇陀市の施設をリニューアル、オフィス・生産施設・流通施設・宿泊施設を複合した農業と学びの共創拠点を建設 奈良県宇陀市

2024.04.10
有機農業や都市型直売所などを手掛ける株式会社類設計室(大阪市淀川区、阿部紘社長)の農園事業部は、農園事業25周年を迎え、宇陀市の施設をリニューアルする。

今回のリニューアルでは、オフィス・生産施設・流通施設・宿泊施設を複合した農業と学びの共創拠点(延床面積2,200㎡)を建設、2025年11月にプレオープンする予定。
全国初のオーガニックビレッジ宣言を行った同市とも協働し、農業や教育を通じ、地域の活性化や担い手づくりにも取り組むという。

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施設整備のコンセプトは、「類農園はじまるテラス~歴史がつながる、みんながつながる、自然がつながる、共振・共鳴の場~」。
地域から大阪の直売所へ農作物を配送する流通の拠点として、作業所と出荷場をリニューアルする。
生産者がより使いやすく、オフィスとも近接した構成で地域との一体感をより高め、さらに社員が働きやすい環境整備により、高能率
・高品質な生産環境を整備するという。

宿泊施設では、75名程度の宿泊機能を備え、小中高生の団体利用を主な対象とし、農業体験や地域の歴史体験ができる環境を整備。
同社教育事業部とも連携、「宿泊型の教育旅行」に対応するほか、「中期滞在型の農業カリキュラム」や起業家精神を育成する「こども起業塾」など、子どもたちが社会に触れる「学び」の機会を提供するとしている。

共創拠点の象徴として設ける120㎡の広間は、兵庫県姫路市の大都流宮大工、株式会社西嶋工務店と共に伝統工法による設計・工事を実施。
先人の思いを大切にし、日本の歴史や暮らし・素材を体感できる施設として整備、次世代に向け、子どもから大人まで様々な人々と共創・協働がはじまる場を目指す。

メインとなるオフィス、宿泊施設の構造材や仕上材、家具の一部には、地元林業家と協働することで実現した、自社で所有する自明地域の山の木材を活用。

エネルギーの観点では、宇陀の豊かな水資源を活用し、飲用水以外に地下水を活用するほか、年間通して温度が安定している地下水の特性を活かした井水熱空調システムを導入するという。

施設所在地は奈良県宇陀市榛原下井足79-1。
構造・規模は木造・地上1階(一部2階)。
延床面積は約2,200㎡。
工期(予定)は2024年8月着工、2025年11月一部竣工・プレオープン、2026年3月完全竣工。