【ニュース】 北秋田市と大日本印刷など、世界文化遺産「伊勢堂岱遺跡」を、リアルとバーチャルを融合したXRで体験できる鑑賞システムを公開 秋田県北秋田市

2023.04.18
北秋田市(津谷永光市長)・大日本印刷株式会社(東京都新宿区、北島義斉社長)・株式会社DNPプランニングネットワーク(東京都品川区、柳井健社長)の3者は2023年4月18日、世界文化遺産「伊勢堂岱(いせどうたい)遺跡」(秋田県北秋田市)を、リアルとバーチャルを融合したXR(Extended Reality)で体験できる鑑賞システムを公開する。

同システムは、同遺跡に隣接する「伊勢堂岱縄文館」と、同遺跡の公式ホームページで利用可能。
同遺跡のXR化を起点に、年間を通して伊勢堂岱遺跡辺の魅力を国内外に発信、国内外から同市への来訪を促し、地域の活性化を目指す。

史跡「伊勢堂岱遺跡」は、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の17カ所ある遺跡の一つとして、2021年に世界文化遺産に登録。
4つの環状列石(ストーンサークル)が完全な形で残っているほか、多数の土偶や祭祀の道具などが出土している。

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同市は国内有数の豪雪地帯。
環状列石を積雪から守るため、冬季は同遺跡を公開していなかったという。

今回、3者が提供する同システムでは、オンラインでいつでも・どこからでも同遺跡の魅力に触れられる「新しい文化体験」を提供。
同取り組みは、同市が2022年度から推進している「伊勢堂岱遺跡のXR化事業」の一環として、国の「デジタル田園都市国家構想推進交付金(Type1)」の交付対象事業に採択されており、文化遺産の適切な状態での維持と、鑑賞や学術的な活用のための公開を両立させるものだとしている。

同システムのうち、「3D鑑賞システム みどころビューア®」では、出土品の質感や細かい文様を高精細デジタルアーカイブ技術で再現。
利用者自身が操作し、様々な角度で出土品の細部まで鑑賞することができる(このシステムは「伊勢堂岱縄文館」のみで利用可能)。

「2D鑑賞システム みどころキューブ®」では、画面上のキューブ型のインタフェースを操作し、多くの出土品が発見された場所・深さをオンラインでも見ることができる。
画面上で出土品を選択することで、詳しい解説を閲覧できるという。

「360°VR鑑賞システム バーチャル散策」では、スマートフォンやPCで操作し、遺跡巡りをオンラインでも体験可能。
実際の遺跡は景観に配慮して説明看板が設置されいないが、同システムの画面上には各種情報が表示され、遺跡の特徴をより深く理解できるとしている。