【ニュース】 西日本鉄道など、西鉄りんくう貨物センターから成田・羽田空港国際貨物地区への航空貨物で保税運送による鉄道輸送を開始 大阪府泉佐野市
2022.12.14
西日本鉄道株式会社国際物流事業本部(東京都中央区)・センコー株式会社(大阪市北区、杉本健司社長)・日本貨物鉄道株式会社関西支社(大阪市北区)の3社は、西鉄りんくう貨物センター(大阪府泉佐野市)から成田・羽田空港国際貨物地区への航空貨物で、保税運送による鉄道輸送を開始する。
2022年9月よりテスト輸送を開始しており、本格稼働は2023年4月の開始を予定しているという。
関西空港を出発する国際線の便数は、新型コロナウイルス感染拡大の影響による減少が著しかった時期に比べ、現在は持ち直しつつあるものの、依然コロナ前の水準へ回復するには至っていない状況。
西日本鉄道では、関空の航空便が減少し始めた当初から、比較的便数の多い成田・羽田発の国際線に着目し、関空発を補強する形で、関空対岸に位置する西鉄りんくう貨物センターで税関より輸出許可を受けた外国貨物を長距離トラックで保税運送し、成田・羽田空港国際貨物地区へ搬入するフローを実施してきたという。
関空から成田・羽田空港国際貨物地区への長距離トラックによる保税運送が定着する中、サプライチェーン維持への貢献を図ると同時に、国内での長距離トラック運送の安定供給が危惧される2024年問題や、長距離トラック運送時に排出されるCO2排出量の増加という複合的な課題を解決するため、今回、西鉄・センコー・JR貨物関西支社の3社が協働することで、航空貨物の保税運送での鉄道輸送が実現した。
西日本鉄道の航空貨物や保税に関する知識、JR貨物による環境面や労働生産性に優位性のある貨物鉄道の輸送サービス、センコーが持つ鉄道利用運送事業者としてのコンテナ輸送についてのノウハウが、同取り組みに結集しているという。
3社は、西日本鉄道の手配により、西鉄りんくう貨物センターから成田・羽田空港国際貨物地区へ保税運送している航空貨物の約半分を、将来的にはこの新たなルートへ切り替えたいとしている。