【ニュース】 日本ロングトレイル協会など、「JAPAN TRAIL®」構想を公表、全長約1万km、新しい歩く旅の道を提唱 長野県小諸市

2022.06.17
特定非営利活動法人日本ロングトレイル協会(事務局:長野県小諸市、節田重節会長、中村達代表理事)は6月16日、公益財団法人安藤スポーツ・食文化振興財団(大阪府池田市、安藤宏基理事長)の支援のもと、「JAPAN TRAIL®」構想を公表した。

ロングトレイルとは、「歩く旅」を楽しむために造られた道のこと。
登頂を目的とする登山とは異なり、登山道やハイキング道、自然散策路、里山のあぜ道、ときには車道などを歩きながら、その地域の自然や歴史、文化に触れることができるとしている。

同協会に加盟しているロングトレイル運営団体は、全国で約30団体。
今回は、これらのトレイルと長距離自然歩道、登山道、既存の散策路などを沖縄から北海道までつなぎ、日本最長となる全長約1万
kmの「JAPAN TRAIL®」構想とその第1次ルートを発表した。

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同構想では、「JAPAN TRAIL®に立てば日本が見えてくる」をテーマに、この国の豊かな自然と歴史・文化を再発見できる、新しい歩く旅の道を提唱。
同取り組みでは、心身の健康と自然環境の保護意識の向上、子どもたちの好奇心を育む自然体験活動の機会の提供、地域観光への再興が期待されるインバウンド需要への対応、SDGsへの関心を高めることなどを狙いとしている。

「JAPAN TRAIL®」のルートでは、同協会に加盟する全国約30団体が管理するトレイルをはじめ、登山道や自然歩道など、沖縄から北海道まで日本列島を縦断するルートを提唱・提案。
約1万kmにおよぶルートの一部を紹介し、通行可能な情報については、随時ウェブサイトで公開するという。

ルート概要は、沖縄・奄美の島々を歩き、開聞岳から九州の山々を越えて本州へ、山陰や北陸を経由してアルプスを縦走、富士山麓を通り、上信越・東北の山々を縦断し、北海道の果て・知床の羅臼岳へ向かうというもの。
現在日本で使われている「日帰りの低山や丘歩き」だけではなく、世界標準で考えて歩いて登れる高山や岩稜地帯なども対象とする。
壮大な歩く旅の舞台を計画、現在、第一次ルートの約50%は確認済だが、確定ではなく、あくまでも暫定ルートとして公表している。
今後は、新たなロングトレイルの誕生や、自然災害等によるルート変更なども想定されるため、全ルートの完成には長い年月が必要だという。
なお、第一次案ルートに入らないトレイルは「JAPAN TRAIL
PLUS」として表示する。