【ニュース】 山万、「ユーカリが丘」で5月1日よりカーシェアリングを開始、「山万ユーカリが丘線」など公共交通を補完し、シームレスな交通体系確立へ 千葉県佐倉市

2020.05.01
ニュータウン「ユーカリが丘」(千葉県佐倉市)を開発する山万株式会社(東京都中央区、嶋田哲夫社長)は、オリックス自動車株式会社(東京都港区、上谷内祐二社長)が提供するカーシェアリングサービス「オリックスカーシェア」を5月1日より同ニュータウン内に導入する。
同ニュータウンでのシームレスな交通体系の確立が目的。

山万は、1971年の同ニュータウン開発当初から公共交通指向型開発(TOD:Transit Oriented Development)に取り組んでおり、戦後民間企業では初めて鉄道事業免許を取得、ニュータウン内に新交通システムを採用した「山万ユーカリが丘線」を敷設している。
ニュータウン内では全ての住宅を駅から徒歩10分以内に配置、歩いて暮らせる街を開発してきたという。

一方、分譲開始から30年が経過した頃より、ニュータウン内の高齢化の進展と交通需要の多様化により、徒歩10分より短時間でアクセスできる交通網の整備が求められるようになってきた。

こうした中、山万では「山万ユーカリが丘線」を補完する交通網として、各住宅から徒歩5分程度で公共交通にアクセスできる環境の整備を行うため、電気バスによるコミュニティバスの社会実験を開始。
2020年夏頃にはバス事業免許を取得し、本格的な地域バスの運行を開始する予定としている。

今回開始するカーシェアリングは、既存の「山万ユーカリが丘線」や運行予定のコミュニティバスと並行して整備するもので、既存の公共交通の駅前となる「京成本線ユーカリが丘駅」、ファミリー向け分譲マンションや有料老人ホームなどが立ち並ぶエリア「宮ノ台6丁目」、一戸建て住宅が立ち並ぶ住宅地「西ユーカリが丘1丁目」の3拠点に車両を設置。
駅前や住宅地内に拠点を設置することで、自宅と各公共交通機関や商業施設などとのアクセスビリティ向上を図り、シームレス交通の確立を図る。

また、マイカーによる移動から、公共交通・カーシェアリングなどに移動手段を変化させることで、環境負荷の低減も目指すという。