【ニュース】 大野市、アジアで最も水環境に恵まれない国・東ティモールで給水施設の設置支援に着手、2017年7月に2基が完成予定、1月28日に現地視察詳細発表 福井県大野市

2017.01.23
アジアで最も「清潔で安全な水源の確保に苦しむ国」の東ティモールで水支援を行っている大野市(岡田高大市長)はこのほど、同市職員らが現地視察を実施し、エルメラ県・アイナロ県の2ヵ所で2017年7月の給水施設完成に向けて準備が始まったことを確認したと発表した。

同取り組みは、同市による「水への恩返しCarrying Water Project
(キャリング ウォーター プロジェクト)」の一環。
支援は公益財団法人日本ユニセフ協会を通じて行い、現地の子どもたちが清潔で安全な水にアクセスできることを目指す。

なお今回の視察内容詳細は、1月28日の19時よりツイタチビル(福井県大野市)で開催する「大野の水と未来を語る集い」で報告する。
また、元ユニセフ駐東ティモール事務所代表(現在は関西学院大学学長招聘客員教授)の久木田純氏を招き、東ティモールという国の状況を紹介してもらうという。

「水」による産業創出と魅力的なまちづくりを目指す同市では、人口減少対策プロジェクトの一つとして、まちの「財産」であり「アイデンティティ」でもある「水」をテーマとした「水への恩返しCarrying Water Project(キャリング ウォーター プロジェクト)」を展開している。
同プロジェクトは、恵まれた水環境の中で暮らしてきた同市が、改めて水への感謝の思いを表すことで、市民や関係者に気運を醸成し、まちへの誇りと自信を強めてもらう活動として始まった。

東ティモールの現地視察では、2016年10月17日~23日に大野市職員らが東ティモールを訪問。
日本ユニセフ協会により既に給水施設が支援されている集落と、大野市が給水施設を支援する集落を視察した。
訪問場所は、東ティモール民主共和国ディリ、エルメラ県(ポエテテ村ギギマラ集落、ウラホー村ハトライレテ集落)。

同市が給水システムの設置を支援する集落では、現在建設が始まっており、2017年7月に完成する予定となっている。
同施設建設と合わせて、村人が自身の手で給水システムを運営していくための水管理委員会の設立や、施設を維持していくのに必要な資金を稼ぐための料金徴収システムなど、ソフト面でも支援していくという。
給水システム完成後は、再度視察に訪れ、その後も東ティモールと同市で何らかの交流を持てるよう、検討を進めていくとしている。