【ニュース】 千葉県、地方創生交付金を利用した成田空港と県内観光地を結ぶ高速バスの実証運行で調査報告書を発表 千葉県成田市

2016.02.09
千葉県総合企画部交通計画課は2月5日、国の地方創生の交付金により実施した成田空港と県内観光地を結ぶ高速バスの実証運行について、利用者アンケートに基づく調査報告書を発表した。

地方創生に向けた取組の一つとして実施した同事業は、自治体の枠を超えた広域連携や官民協働の下で交通アクセスの改善、地域の活性化に取り組むことにより、一定の成果を得ることができたとしている。

同調査報告書によると、実証運行期間全体での利用率は25.1%。
前半は15.9%だったが、周知から2カ月が経過した後半は36.6%となり、特に最後の5日間は46.1%となった。
全体の利用者は1万860人で、県内や近隣都県からの利用が多く、潜在的な需要を確認することができたという。

また同事業では、成田・銚子等の北総地域と、館山・鴨川等の南房総地域等の相互間移動を促すことにより、県内の交流が活発化。
同事業と連携した事業では、バスの増便や、タクシー・レンタサイクルの割引等が行われ、関係団体等との連携・協力の機運が高まったとしている。

今後の継続性については、今回の事業により築いた連携・協力を更に強め、バスと観光地の認知度向上や、ルート改善等による利用者の増加を一層推進することで、最終的な目的である本格運行につながる可能性が示された。

なお、利用者アンケートの主な調査結果では、利用者の年齢は60歳以上が40.5%、 出発地は県内が82.4%(国内線就航先からは216名が利用)。
認知媒体は、ポスター・パンフレットが24.4%、新聞記事が16.7%、市町村広報誌が15.1%。
有料となった場合の利用希望は83.4%、乗車区間に対する適切な料金は1,000円以上が70.7%など。