【ニュース】 大野市、日本ユニセフ協会とパートナーシップを締結、自治体初の「地域と使途を明確にした支援」を開始、東ティモールで「清潔で安全な水源確保」を支援 福井県大野市

2016.01.27
「水」による産業創出と魅力的なまちづくりをめざす大野市(岡田高大市長)は、公益財団法人日本ユニセフ協会を通じ、アジアで最も「清潔で安全な水源の確保」に苦しむ国・東ティモールへの支援を決定した。

2017年1月より、東ティモールでユニセフが実施する水支援プロジェクトを支援し、現地の子どもたちが清潔で安全な水へアクセスできることを目指す。
合わせて、水環境に恵まれない地域への支援とともにブランディングを図る。

同市では、人口減少対策プロジェクトの一環として、2015年5月より、まちの「財産」であり「アイデンティティ」でもある「水」をテーマとした
「Carrying Water Project(キャリング ウォーター プロジェクト)」を始動、地域創生に向けたブランディング活動を展開しているという。

今回の同取り組みは、恵まれた水環境の中で暮らしてきた大野市が、
「水」への感謝の気持ちを表す行動で、支援国と使途を東ティモールの水支援事業に限定した複数年(3ヵ年)の支援。
全国の地方自治体では初となる「地域と使途を明確にした支援」で、
Carrying Water Project活動の中核となる。

東ティモールへの支援内容は、山の湧き水を水道管で麓まで引く「重力式給水システム(GFS)」を設置するというもの。
同設備は、山岳地帯で険しい斜面が多い地形を持つ国の事情に合ったもので、標高の高い湧き水や泉などの水源から標高の低いコミュニティまでパイプでつなぎ、重力という自然の力を利用して水を供給する仕組み。
費用対効果が高く、二酸化炭素を排出しないため、環境に優しいシステムだという。

具体的な募金活動と資金調達は、これまで50回以上の歴史を持つ「大野名水マラソン」の参加者から寄付を募るほか、「Carrying Water
Project」で行う様々な活動の中で募金を行う。
また、寄付という概念的行為だけにとどまらず、現地の人々と直接触れ合う交流機会などを設けていくことも検討しているという。