【ニュース】 アイベック、別府温泉の余剰蒸気を活用したバイナリー式発電による地熱発電所の運用を開始 大分県別府市
2019.08.27
株式会社アイベック(福岡市中央区、板井明生会長)は8月1日、別府温泉の余剰蒸気を活用したバイナリー式発電による地熱発電所「アイベック地熱発電所」(大分県別府市)の運用を開始した。
温泉源を利用した地熱発電所としては、日本最大級の発電量となる。
計画から完成までは約2年半、総工費約5億円を要し、事業化に至ったという。
バイナリー式発電とは、蒸気や温水等により、低沸点の媒体を加熱することで、媒体の蒸気を利用してタービンを稼働させる発電システム。
2つ(バイナリー)の熱サイクルを利用することから、バイナリー発電と呼ばれている。
従来の蒸気や温水のみでタービンを回す地熱発電方式では利用が難しかった、比較的低温の蒸気や温水でも発電できる特徴があるとしている。
今回運用を開始した同発電所では、米国のジェットエンジン製造メーカー「プラット&ホイットニー社」が開発したバイナリー発電システム「PureCycle280」を2機設置。
最大発電量560kWh(280kWh×2機)の発電が可能で、一般家庭約700世帯分以上の年間電力消費量を発電可能だという。
発電所の敷地面積は2,360㎡、年間発電量は389万kWhで、年間約1億5,000万円の売り上げを見込む。