【ニュース】 千曲バスとヤマト運輸など、上田市と青木村を結ぶ路線バスで宅急便を輸送する「客貨混載」を開始 長野県青木村

2018.10.02
千曲バス株式会社(長野県佐久市、髙野公秀社長)とヤマト運輸株式会社(東京都中央区、長尾裕社長)は10月1日、長野県上田市(土屋陽一市長)と青木村(北村政夫村長)を結ぶ路線バスで宅急便を輸送する「客貨混載」を開始した。
10月1日には、10時より青木村役場で調印式を、11時40分より千曲バス「下秋和車庫」で出発式を行った。
バス路線網の維持や物流の効率化による生活サービスの向上が目的。

同取り組みでは、千曲バスの「下秋和車庫」(長野県上田市)から「青木バスターミナル」(長野県青木村)まで、千曲バス青木線の路線バスを活用し、宅急便を輸送する。
これまでは、ヤマト運輸のセールスドライバーが上田市の「塩田宅急便センター」から青木村まで荷物を運び、昼と夕方には上田市まで荷物を取りに戻る必要があった。
今後は、路線バスが12時と16時の便で客貨混載により宅急便を輸送するため、セールスドライバーは一日中青木村に滞在することが可能になるという。

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長野県小県郡(ちいさがたぐん)青木村は、長野県中部に位置する人口約4,500人の自然豊かな村。
村の大半は山間部で、少子高齢化と人口減少に伴う生活サービスの維持・向上が課題となっている。

千曲バスでは、青木村や隣接する上田市を中心にバス路線網を展開し、自治体や地域に密着した持続可能な公共交通ネットワークの構築に向けて取り組んできた。
青木村から上田方面へ通学・通勤する住民にとって、千曲バス青木線は重要な生活インフラとしての役割を担っている。
同取り組みにより今後、千曲バスの車両内空きスペースで宅急便を輸送することで、生活インフラとしてのバス路線網の安定的な維持につながる新たな収入源を確保することが可能となる。

ヤマト運輸では、全国の自治体や企業と連携し、地域の活性化や課題解決に向けてさまざまな取り組みを行う「プロジェクトG(government)」を推進している一方、山間部や過疎地域では集配効率の向上が課題となっていた。
同取り組みにより今後、青木村を担当するセールスドライバーの運転時間が約2時間と大幅に削減できて集配効率が向上するほか、休憩時間が取りやすくなるなど、働く環境を改善できる。
また、宅急便の再配達や集荷の要望に対して、利用客の都合に合わせたきめ細かい対応も可能になる。
さらに、1日あたりトラックの走行距離を48km削減可能となり、燃料費やCO2排出量の削減にもつながるという。