【ニュース】 sweet treat 311、「カタールフレンド基金」の助成による子ども向け複合体験施設「MORIUMIUS LUSAIL」をオープン 宮城県石巻市

2015.07.14
公益社団法人sweet treat 311(宮城県石巻市、立花貴代表)は、子ども向け複合体験施設「MORIUMIUS LUSAIL(モリウミアス ルサイル)」(宮城県石巻市)のオープニングセレモニーを7月11日に実施し
た。
一般宿泊者向けのグランドオープンは、7月18日の予定。

同施設は、東日本大震災の被災地復興支援プロジェクトに資金を援助するカタール国の基金「カタールフレンド基金」(議長:ユセフ・モハメド・ビラール駐日カタール国特命全権大使)の助成によるもの。
同基金では、被災地の復興には次世代を担う「子どもたちの教育」が重要だと考え、「漁業」「健康」「起業家支援」と並んで、「子どもたちの教育」を支援分野の一つに挙げている。

今回、同基金より約5億円の助成を受けて完成した同施設は、小・中学生を対象とし、森と海に囲まれた自然豊かな雄勝町をフィールドに行われる様々なプログラムを通じて、「自然と人の暮らしを五感で感じる」「震災後も雄大な自然を愛し、その土地で暮らす人々の物語と文化に触れる」「国籍や年齢も異なる多様な仲間との出会い」の3つを実際に体験できる複合型体験施設。
受益者数は直接的・間接的受益者を合わせると約4万4,500人に上り、子どもだけでなく、企業研修の受け入れも行うという。
20150714カタールフレンド基金

オープニングセレモニーには、亀山紘石巻市長をはじめとする行政関係者や、同基金のプロジェクト関係者、地元の人々約60名が参列。
同基金の代表者が祝辞が述べた後、sweet treat 311の立花代表へ鍵のモチーフの記念品が手渡され、ともに完成を祝った。

施設名にカタールの都市名「ルサイル(LUSAIL)」を冠した同施設は、大正12年に建築(築93年)され、2002年3月に閉校となった旧桑浜小学校の木造校舎の教室や職員室を、「泊まる・食べる・体験する」スペースに修復・改装して利用する。

ルサイルはかつて、城が築かれた歴史上非常に重要な場所で、現在は世界規模のスポーツイベントが開催されるルサイルスタジアムをはじ
め、急速に開発が進んでいる都市。
かつて小学校だった施設が、新たに子どもたちのための新しい体験型施設に生まれ変わったことをルサイルの発展になぞらえ、同施設のさらなる飛躍を願って「MORIUMIUS LUSAIL(モリウミアス ルサイル)」と命名した。

同施設では、地元の資源を活用しながら子どもたちが様々な体験を通じて感じ、学ぶことができる場を創り出すほか、あわせて地元の人々が主役となって運営する仕組みを作ることで、雇用の創出と地域の再生を図る。
具体的には、漁業・農業・林業・料理・ものづくり・ITなど、地元の資源と人材を活用した8つの体験プログラムを開発、正社員5人・パートタイム20人の直接的な雇用を創出。
石巻市雄勝町の豊かな自然を通じ、国内外から多くの利用者を受け入れ、地域活性化のモデルケースとなることを目指すという。

「MORIUMIUS LUSAIL(モリウミアス ルサイル)」の所在地は宮城県石巻市雄勝町桑浜字桑浜60。
敷地面積は7,135㎡、建築面積は739㎡。
建物(本館)は木造地上2階建、客室は部屋数2・ベッド数44、レストランの席数は64。
その他、粘土層の土と藁、硯石でつくった屋外浴場2棟(男湯、女湯)。