【ニュース】 オリックス・やぶパートナーズ・JAたじま・地元農業者など、農業生産法人を申請、国家戦略特区養父市で生産・販売・物流体制を確立 兵庫県養父市
2015.07.10
オリックス株式会社(東京都港区、井上亮社長)は、国家戦略特区の兵庫県養父(やぶ)市で、同社100%子会社のオリックス農業株式会社
(東京都港区、金子敬社長)と、養父市100%出資のやぶパートナーズ株式会社(兵庫県養父市、三野昌二社長)、JAたじま(兵庫県豊岡市、尾崎市朗代表理事組合長)、地元農業者の共同出資により、「やぶファーム株式会社」(兵庫県養父市、堀井克夫代表)を今年6月5日に設立、国家戦略特区での農業生産法人として、農地法3条による権利取得を7月9日付で申請したと発表した。
今回の取り組みでは、やぶファームが、養父市大薮地区で賛同を得た農業者から農地約1.2haを賃借、初年度は養父市の特産であるピーマン・黒大豆・タマネギ・にんにくなどの露地栽培を行う。
生産する野菜は特別栽培を基本とし、機能性野菜の生産も計画しているという。
オリックスは、既に稼働中の養父レタス工場で生産したレタスの直販ルートを活用、やぶファームで生産した農作物を直売し、事業の高収益化を目指す。
また、JAたじまは、農業者への営農指導と資材供給を担い、農作物の品質向上と特別栽培による農作物生産の指導を担当。
やぶパートナーズは、新規就農者の支援と新規雇用の創出や6次産業化による販路拡大、地産地消による地域の活性化を図り、地元農業者は農地の提供、農産物の生産を担当する。
地元農業者の中には、地元で運送業を経営する山本洋介氏(山本運輸株式会社代表取締役、兵庫県養父市)の参加が決定しており、やぶファームは養父市で生産・販売・物流が一体となった協力体制を確立し、中山間地域における新たな農業ビジネスモデルの構築に取り組む。
大薮地区は、養父市の北東、円山川沿いの水田地帯に位置し、旧来より千石もの米がとれる肥沃な水田であったことから「千石田」と呼ばれている水稲が盛んな地域だが、農業者の高齢化が進み、後継者難を抱えており、徐々に未作付地が増えつつあるという。
今回設立した「やぶファーム」では、今後5年間で地元大薮地区等の農業者の協力を得て、農地を10haまで拡大し、農産物の増産を目指す。
さらに加工業者との連携にも着手し、養父市の名産品である朝倉山椒等を利用した加工品生産を通して、地域内で連携を図り活性化を目指すとしている。
「やぶファーム株式会社」の本社所在地は兵庫県養父市大薮、生産地は兵庫県養父市大薮~養父市場。
生産面積は約1.2ha。
生産品目は、ピーマン、黒大豆、タマネギ、にんにくなど。
設立年月日は2015年6月5日、資本金は400万円。