2024.11.11
ANAホールディングス株式会社（東京都港区、芝田浩二社長）は、伊藤忠商事株式会社・沖縄県立北部病院・沖縄県赤十字血液センター・株式会社スギヤマゲン・地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立墨東病院などと連携し、ドローンを活用した研究用血液製剤の配送サービスに関する実証実験を2024年11月27日より沖縄県浦添市～名護市間の53kmで実施する。

同実証実験は、沖縄県が実施する「令和6年度テストベッド実証支援事業」の採択事業。
これまで地理的特性から配送に人手や時間を要していた同県北部地域への血液製剤配送にドローンを活用することで、配送員の負担を軽減させる効果や経済性を検証するという。

ドローンによる配送では、必要な時に必要な分だけ運ぶことができ、緊急ニーズも含めた血液製剤の効率的な供給や災害時への対応も可能となる。

今回は、輸血医学に精通している東京都立墨東病院の藤田浩氏や沖縄県立北部病院、沖縄県赤十字血液センターによる協力を受けることで、現場での運用を見据えた実践的な手法・機材を用いた配送フローを作成、運用面での実現性の検証を行う。
さらに、耐荷重性や速度性の高い機種「Wingcopter198」を使用
、スギヤマゲンが提供する定温輸送容器等を組み込むことで、同機による血液製剤配送について、品質管理の面からも医学的に検証する。

なお今回の飛行レベルは「レベル3運航」とし、無人地帯での操縦者の目視外（BVLOS）飛行を行う。
運航管理システムを一部取り入れることで、「ドローンによる医薬品配送に関するガイドライン」を遵守し、安全で効率的な運用を実現するという。

実証実験の実施期間は2024年11月27日～12月1日の9時～18時頃（日没まで、天候事由により一部中止する可能性あり）。
飛行区間は沖縄県浦添市伊奈武瀬球場～沖縄県名護市名護漁港。
配送物は赤血球製剤（RBC）、全血製剤。
使用機材は「Wingcopter198」。
効率巡航速度は時速90km（固定翼モード）。