【ニュース】 オリックス資源循環、再資源化施設「寄居工場」の更新工事に着手、日鉄エンジニアリングのシャフト炉式ガス化溶融炉を採用 埼玉県寄居町

2024.10.01
オリックス資源循環株式会社(埼玉県寄居町、有元健太朗社長)はこのほど、「彩の国資源循環工場」(埼玉県寄居町)の敷地内で同社が運営する再資源化施設「寄居工場」の更新工事に着手する。

新たな施設は、現行施設の敷地内に建設し、2027年4月の商業運転開始を目指す。
なお、工事期間中も廃棄物の受け入れは継続して行う。

今回の更新工事は、2006年に運営を開始した同再資源化施設の老朽化に伴うもの。
新施設では、日鉄エンジニアリング株式会社(東京都品川区、石倭行人社長)のシャフト炉式ガス化溶融炉を採用。
同シャフト炉は、自治体では既に約50基の稼働実績があり、蓄積された運転技術やデータにより、安全で安定した廃棄物処理が可能である一方、民間施設での採用前例はごく僅かだという。

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新施設は、現在と同様、国内最大級の日量450tの処理能力を確保。
多種多様な廃棄物を約1,800度の高温でガス化・溶融することで廃棄物を無害化・再資源化し、同時に熱エネルギーを回収することができる高度なリサイクル施設だとしている。

今後は、現行施設で受け入れていなかった特定有害産業廃棄物や災害廃棄物、掘り起こしごみなどの処理困難物など、廃棄物の受入品目を拡大しつつ、溶融物(スラグ・メタル)を再資源化することでマテリアルリサイクル達成を目指す。

また、回収した熱エネルギーを利用し、年間約8万6,940MWhの高効率発電を実現。
電力は敷地内で消費するほか、余剰分は電力会社へ売電し、災害発生時も自立型エネルギー施設として運転を継続できるとしている。

なお同施設は、埼玉県のPFI事業として運営を開始したもので、産業廃棄物に加え、現在80を超える関東圏や周辺地域の市町村から一般廃棄物の処理を受託しているという。

「寄居工場」の所在地は埼玉県大里郡寄居町大字三ケ山313。
最大処理能力は1日450t。
発電設備容量は約1万6,500kW。
年間発電計画は約8万6,940MWh(一般家庭約2万8,000世帯分の年間消費電力に相当)。
試運転開始時期は2026年12月(予定)、商業運転開始時期は
2027年4月(予定)。