【ニュース】 東海自動車、「宇久須案内所」と路線バスとして活躍した中型バス車両を一体的にリノベーション、1日1組限定の宿泊施設「ばすてい」として11月17日に開業 静岡県西伊豆町

2023.10.18
小田急グループの東海自動車株式会社(静岡県伊東市、三宅裕司社長)は、築73年の「宇久須(うぐす)案内所」(静岡県西伊豆町
)と路線バスとして活躍した中型バス車両を一体的にリノベーションし、1日1組限定の宿泊施設「ばすてい」として2023年11月17日に開業する。

同案内所は、かつて鉄道との直通乗車券を販売する「宇久須駅」として愛されてきたが、2022年3月31日に案内所としての役目を終了。
木彫りの看板を掲げた趣ある木造建物を活かし、地域に新たな魅力を創出するため、引退した路線バスを並べた、全国的にも珍しい宿泊施設へと生まれ変わるという。
どこか懐かしい雰囲気を残しつつ、バスの魅力が詰まった施設の特徴を生かし、人口減少という社会課題を抱える地域に賑わいを育む結節点を目指す。

10181100

旧案内所建物のうち、待合室だった場所は飲食が可能なダイニングルームとする。
内装の見た目をほとんど変えずに補修し、バスの待ち時間に腰かけていた木のベンチや、図書室のように本を自由に手に取れる本棚も復元。
案内所のカウンター、事務室だった場所は調理器具を備え付けたキッチンとなり、当時の名残ある空間で調理を楽しめるという。
食材(事前予約)は、地域の民宿や漁協の協力のもと、海の幸を盛り込んだセットを用意。
かつて倉庫等として使用していた部屋は浴室・トイレ・洗面などの設備とベッドルームにリノベーションする。

路線バスは、伊豆半島各地を走っていたかつてのレトロカラーに塗装。
普段バスに乗車するときにはできない操作体験も可能とする。
バス中央から後方では座席を向かい合わせたボックス席やベッドを設け、移動手段としてのバスとは異なる唯一無二の空間で特別なひとときを過ごせるとしている。

宿泊施設「ばすてい」(2023年11月17日開業)の所在地は静岡県賀茂郡西伊豆町宇久須249-2、交通は三島駅発東海バス「特急 松崎行き」に乗車し「BP(バイパス)宇久須」バス停(所要時間約90分)下車後徒歩4分、修善寺駅発東海バス「快速 松崎行き」に乗車し「宇久須」バス停(所要時間約70分)下車後正面。
旧案内所の建物は延床面積71.90㎡、構造・規模は木造亜鉛メッキ鋼板葺・平屋建て、築年は1950年(築73年)。
使用する路線バス(引退車両)は「いすゞ・ジャーニー」(東海バスグループが所有する最後の1台の車種の車両)、サイズは中型、年式は初年度登録1999年。
宿泊定員は5名(案内所建物2名・バス3名)、チェックインは15時~、チェックアウトは10時、駐車場は1台。