【ニュース】 住友林業など3社による共同出資会社「木環の杜」、2026年3月に新設工場を稼働、国産スギを中心に製材・木材加工品を製造 福島県いわき市

2024.04.19
住友林業株式会社(東京都千代田区、光吉敏郎社長)・恒栄資材株式会社(東京都渋谷区、柵木裕司社長)・和田木材有限会社(福島県いわき市、山﨑和昭社長)の3社による共同出資会社「株式会社木環の杜(こわのもり)」(福島県いわき市、安永友充社長)は、2026年3月に新設工場(四倉工場)を稼働する。

同工場は、福島県いわき四倉中核工業団地(福島県いわき市、事業予定地:区画2-1-1、区画2-3)内に新設し、国産スギを中心に製材・木材加工品を製造するもの。
「木環の杜」では、住友林業が経営全般、原木集材や商品販売、恒栄資材が工場管理と集成材製造、和田木材が原木集材と製材工場管理を担当、国産材の活用を促進し、国内の持続可能な森林経営と地域の木材市場活性化に貢献するとしている。

「木環の杜」は、輸入材使用比率の高い住宅部材の国産材活用を積極的に進め、その比率を高めていくことを目的とした会社。
特に国産材比率が低いディメンション材の国産材化に取り組む。
国内の新設住宅着工数が減少傾向にある中、国産材使用比率を高め、国産原木の需要量を一定量保ち、加えてウッドショックの様な外的要因に左右されず安定的に構造材を供給できる体制を構築するとしている。

今回新設する同工場では、スギの中大径木を主体とした国産材の製材とこれら製材の加工を担い、主に2×4住宅で利用する構造用製材(ディメンション材)を製造。
今夏を目途に着工、2026年3月に操業開始する計画としている。
周辺地域での原木需給への影響を考慮しながら段階的に集材量を増やし、年間原木投入量11万㎥を目指すという。

なお「木環の杜」は、集成材の製造事業を営む恒栄資材湯本工場を2024年4月に事業譲受。
現在の輸入ラミナ(集成材を構成する板状の材、挽き板)を利用した集成材の製造を引き継ぐほか、国産材を利用した集成材の製造も計画しているという。

新設工場(四倉工場)の着工は2024年7月予定、稼働は2026年3月予定。
事業地名称はいわき四倉中核工業団地。
分譲主は福島県。
開発総面積は約127.5ha、事業地面積は約10.4ha(2-1-1区画・2-3区画の合計)。