【ニュース】 東急不動産とENEOS、SAFの原料活用で基本合意、東急不動産グループの施設から廃食油を回収しENEOS和歌山製造所でSAF原料として使用 和歌山県有田市

2024.02.08
東急不動産株式会社(東京都渋谷区、星野浩明社長)とENEOS株式会社(東京都千代田区、宮田知秀代表)はこのほど、廃食油を持続可能な航空燃料(SAF)の原料として活用する取り組みに関する基本合意書を締結した。

今後は、2023年11月30日に開業した複合商業施設「COCONO
SUSUKINO」(ココノススキノ、札幌市中央区)や、東急不動産グループの東急リゾーツ&ステイ株式会社(東京都渋谷区、粟辻稔泰社長)が全国で展開・運営するホテルやゴルフ場29箇所で排出される廃食油を回収、ENEOS和歌山製造所(和歌山県有田市)で事業化を進めるSAFの製造プラントで原料として使用する予定だという。
なお、「COCONO SUSUKINO」は、施設で発生する廃食油全量をSAFに活用することを目指しており、実現すれば全国で初の取り組みとなる。

東急不動産は、全国で再生可能エネルギー発電所の開発を進めており、開発中を含め全国で100事業を展開(2023年12月末時点)、発電能力を示す「定格容量」は1,760MW(2023年12月末時点)と日本有数の再生可能エネルギーの発電能力を有しているという。
この発電能力を生かし、2022年末にはオフィスや商業施設など全所有施設244か所(共同所有など一部除く)で使用する電気の再生可能エネルギーへの切り替えを済ませており、「RE100」の基準も達成するなど、「環境経営」への取り組みを積極化。
環境負荷の軽減という「社会課題の解決」に向け、今回の取り組みを通じ、SAF燃料の生産増に協力していくとしている。

一方ENEOSは、SAFの原料調達・自社製造・販売まで一貫体制の構築を進めており、SAFの製造に必要となる廃食油や植物油を持続可能な形で確保するため、国内・世界で未活用の廃食油回収に向けた取り組みを多くのパートナーと協力し、推進しているという。