【ニュース】 建設技術研究所、地域特性や住民行動実態を反映した避難対応ソリューションサービスを開始 東京都中央区

2023.10.26
株式会社建設技術研究所(東京都中央区、中村哲己社長)はこのほど、水災害発生時の避難情報発令や避難所開設等、災害対応の迅速化や的確性を向上させるため、地域特性や住民行動実態を反映した避難対応ソリューションサービスを開始した。

近年は、内水や中小河川の氾濫による浸水被害や土砂災害など、リードタイムの短い災害が頻発している。
しかし、こうした状況下では、より細かい単位での地域特性や災害時の住民行動実態などに応じた避難対応が一層重要となってきているが、地域特性や住民行動実態を避難対応に反映するためには、これまで一般的だったアンケート調査等による把握では、調査に時間を要することに加え、回答者の主観が影響し、客観性が十分でないことなどが課題になっているという。

こうした中、同社では、出店計画のマーケティング分野などに用いられている人流ビッグデータが災害時の人の動きを客観的に把握できることに着目。
今回開始した同サービスでは、人流ビッグデータを活用し、地域特性や住民行動実態を反映した避難対応ソリューションサービスを提供する。

具体的には、人流ビッグデータから「避難の所要時間」「滞留発生状況」「避難所への移動状況」を把握し、当該地区の浸水特性(浸水場所・浸水深・水位上昇速度など)から、適切な避難情報発令タイミング・避難ルート・避難所対象範囲の見直しなどを検討し、災害対応の迅速化や的確性向上に資する各種職員行動マニュアル等の作成・更新をサポートするとしている。

今後は、リアルタイム人流データの普及・進展に応じ、災害対応の的確性を向上できるシステム開発に取り組む予定だという。