【ニュース】 東急など3社、「まいぱり 宮古島熱帯果樹園」の敷地内で「複合発酵技術」を活用した水資源の循環システム導入に関する実証実験を開始 沖縄県宮古島市
2023.02.28
東急株式会社(東京都渋谷区、髙橋和夫社長)・株式会社長大(東京都中央区、野本昌弘社長)・東建産業株式会社(東京都渋谷区、竹内正宏社長)の3社は、水資源使用量の削減を通じた循環型社会の構築と生物多様性の保全を目指し、東急グループの観光施設「まいぱり 宮古島熱帯果樹園」(沖縄県宮古島市)の敷地内で、「複合発酵技術」を活用した水資源の循環システム導入に関する実証実験を2023年2月27日より開始した。
同実証実験は、同敷地内施設から排出される汚水や汚泥などの下水を、発酵技術で浄化させる複合発酵設備に通し、処理することで環境基準を満たす水質まで浄化した水(再生水)とするもの。
この再生水を中水として同敷地内施設内のトイレ洗浄用水に再利用することで、水を循環させるという。
これにより、上水使用量の約25%の削減を見込む。
従来の浄化方法では、既存浄化槽で処理後、塩素殺菌を行って地下へ浸透させていたが、同実証実験では、既存浄化槽からの排水に塩素などを使用せず、複合発酵設備で追加処理することで、再利用が可能なレベルまで浄化することができるとしている。
再生水は、農業では農作物の成長を向上させるための農業用液肥となるほか、畜産では生育向上や消臭機能につながり、海洋環境、河川や土壌の改善効果なども期待できるという。
同実証実験では、再生水による水質改善の検査データの収集を行うとともに、段階的に同施設や近隣農園の植物に散水し、農作物の成長調査を実施することで、中水以外の活用について検証するとしている。
実証実験の実施期間は2023年2月27日~2024年3月31日。
実施場所は「まいぱり 宮古島熱帯果樹園」(沖縄県宮古島市下地字与那覇1210)。