【ニュース】 JR九州とグルーヴノーツ、持続的なモビリティサービスの実現に向け、量子コンピュータ等の最新技術を活用した「鉄道車両の運用最適化」の検証プロジェクトを開始 福岡県福岡市

2021.02.10
九州旅客鉄道株式会社(福岡市博多区、青柳俊彦社長)と株式会社グルーヴノーツ(福岡市中央区、最首英裕社長)はこのほど、持続的なモビリティサービスの実現に向け、量子コンピュータ等の最新技術を活用した「鉄道車両の運用最適化」の検証プロジェクトを開始した。

鉄道車両の運用は、基本となるダイヤ(列車運行計画)に基づいて計画を策定するが、その際、車両の編成組み替えや検査・清掃作業などの時間的、場所的な制約を踏まえ、熟練者が経験によって鉄道車両の編成や割り当てを決めていたという。

今回のプロジェクトでは、グルーヴノーツが提供するクラウドプラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)」を活用し、量子コンピュータやAIなどの先端技術や高度な数理モデル等を使用した車両最適化のシミュレーションモデルを構築し、実用化することを目指す。

JR九州では、新型コロナウイルス感染症の長期化により、鉄道事業の抜本的なコスト削減が急務となっている。
クラウドコンピューティングや量子コンピュータを活用し、鉄道車両の運用計画を最適化・自動化することで、車両の保有数を削減できれば、車両の維持コストや将来の老朽取替にかかる設備投資を抑制することにつながるとしている。

今回の検証は、福北ゆたか線と若松線を主に走行する車両を対象に実施。
また、同プロジェクトを通じて得た結果をもとに、他路線への適用拡大や、旅客の需要予測等のプロジェクトも共同で進める予定だという。