【ニュース】 旧佐倉市立志津小学校青菅分校校舎が国登録有形文化財に、戦前からの意匠を引き継いだ希少な学校建築 千葉県佐倉市

2020.07.21
国の文化審議会は7月17日、文部科学大臣に対し、佐倉市所在の「旧佐倉市立志津小学校青菅分校校舎」を登録有形文化財(建造物)として登録するよう答申した。
今回の答申後に登録されると、佐倉市内では5例目の国登録有形文化財となる。

青菅分校(旧佐倉市立志津小学校青菅分校校舎)は、1955年に建築された木造平屋建て・瓦葺の校舎。
分校として利用されなくなった後も保全され、当時の面影をよく残しているという。

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同建物は、屋根瓦には赤色のフランス瓦、外壁にはピンク色のドイツ下見板を使用した、洋館風の意匠をもつ木造校舎。
玄関から入って左手に職員室、右手に下駄箱、トイレがあり、玄関正面の片廊下の左手に教室が2部屋並ぶ小規模な建物となっている。
戦後の建築ながらも戦前からの木造校舎の意匠を引き継いでおり、昭和52年(1977)に廃校となった後も保全され、大きな改修もされていないことから、貴重な学校建築だという。

なお平成29年(2017)には、同市と日本大学生産工学部との間で協定が結ばれ、創生デザイン学科の学生を中心とする「AOSUGE PROJECT」が発足。
現在、同市や地域住民、民間企業とも協力しながら、同建物の保存・活用のための活動を行っている。