【ニュース】 コンテナホテルのデベロップ、長崎クルーズ船対応で災害対応ソリューション「レスキューホテル」を初出動 長崎県長崎市

2020.05.01
国内22か所でコンテナホテルを展開する株式会社デベロップ(千葉県市川市、岡村健史代表)は、長崎港(長崎県長崎市)に停泊中のクルーズ船内の新型コロナウイルス感染拡大防止を目的に、政府や長崎県、クルーズ船会社からの要請を受け、千葉県成田市と栃木県足利市から全50室のコンテナを初回分として長崎に移送した。
コンテナホテルの特長を活かした災害対応ソリューション「レスキューホテル」としては初の「有事出動」となる。

「レスキューホテル」とは、同社が開発・運営するコンテナ建築の移動性やフレキシビリティを活かし、平時にはホテルとして運営している客室を、災害など有事の際に被災地などにすみやかに移設するソリューションの名称。
車輪のついたシャーシ上にコンテナを配置したまま運営する「車両型」と、コンテナをシャーシから下ろし、地面に固定して運営する「建築型」があり、今回出動したものはすべて「車両型」となる。

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「レスキューホテル」は、世界的な気候変容による自然災害増加に備えるためのソリューションとして考案、その事業化の過程で、政府当局や関係自治体との協議を重ねてきた経緯があるという。
今回の出動はこうした背景のもと、新型コロナウイルス感染拡大防止への対応として4月26日に出動要請を受け、関係者の協議を経て全50室の出動が決定した。
出動決定を受け、4月27日・28日に千葉県成田市と栃木県足利市から合計50室が長崎に向けて出発、4月29日より三菱重工業長崎造船所敷地内(長崎県長崎市)での設置工事が始まっている。

現在、日本では、医療機関の処理能力飽和や院内感染等による医療崩壊を防ぐため、軽症者等を受け入れる宿泊施設の確保が全国で進められている。
これらの取り組みとともに、「レスキューホテル」の「地域の医療拠点に隣接して設置可能」「3密を防ぐ空間開放性」「柔軟な配置や増減が可能」といった特長が、今回のクルーズ船対応だけでなく、地域の医療体制のすみやかで効率的な増強に広く役立つという。
また、「レスキューホテル」を活用したドライブスルー検査拠点の整備拡充なども期待されるとしている。