【ニュース】 近畿日本鉄道、「大和西大寺」駅でAIを活用した案内ロボットや利用者の見守りシステムなどを試験導入、「近未来ステーション構想」の一環 奈良県奈良市

2020.03.24
近畿日本鉄道株式会社(大阪市天王寺区、都司尚社長)は、近鉄奈良線・京都線・橿原線「大和西大寺」駅(奈良県奈良市)の南北自由通路が4月19日に一部で供用を開始するのに合わせ、新たな増床エリアを開放、自由通路に接続した中央改札口の供用を開始する。

合わせて同駅では、同社が検討を行ってきた「近未来ステーション構想」の一環として、大型マルチディスプレイを利用した案内を導入するほか、AIを活用した案内ロボットや利用者の見守りシステムなども試験導入。
今後は、内外装等のリニューアル工事(2021年度完成予定)を進めていくとしている。

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中央改札口内に設置する大型マルチディスプレイ(55インチ×9台)では、電車の発車時刻やのりば案内・沿線の案内等の情報を提供。
事故や災害によるダイヤ乱れ等が発生した時には運行情報等を提供する。

また、多様化する乗客ニーズへの対応、増加するインバウンドに対する多言語での案内など、駅での案内サービスを充実させるため、AIを活用した案内ロボットを中央改札口カウンターとコンコース内に設置。
「乗換案内」「駅構内や駅周辺の案内」「よくあるお問い合わせへの回答」などを多言語(日・英・中・韓の4カ国語)で行い、問い合わせに対して適切な回答(案内)ができているかを確認しつつ、案内ロボットを育てていくとしている。

改札口見守りシステムでは、中央改札口・南改札口から入場する白杖をもった乗客や車椅子の乗客を、改札口上に設置したカメラを通してAIが自動的に認識し、駅務室内の専用パソコンを通じて駅係員に連携するシステムを設置。
駅係員が他の業務中でも気づきやすくすることで、より安心して安全に利用できる駅を目指す(本稼働は6月下旬を予定)。

なお、今後の駅リニューアル工事(2021年度完成予定)では、「和の伝統と現代技術の融合」をイメージコンセプトに内外装を改装。
合わせて、駅の北側と構内地下道にあるトイレを移転・統合し、より快適に利用できるトイレを整備、段差のない広々とした空間づくりやパウダーコーナーの設置を計画しており、2021年12月頃から利用可能予定としている。