【ニュース】 三木市と大和ハウス工業、「住み続けられるまちづくりの推進に向けた包括連携協定」を締結、全国の郊外型戸建住宅団地が抱える課題解決の先行モデルを構築 兵庫県三木市
2020.02.26
三木市(仲田一彦市長)と大和ハウス工業株式会社(大阪市北区、芳井敬一社長)は2月25日、「住み続けられるまちづくりの推進に向けた包括連携協定」を締結した。
同協定は、両者が相互に連携・協力し、全国の郊外型戸建住宅団地が抱える様々な課題を解決する先行モデルを構築するというもの。
将来にわたりまちの活力を保ち続ける仕組みを導入、「多世代の住民が快適で安心安全に暮らし続けられるまちづくり」を目指し、市民サービスの向上と地方創生に寄与することを目的としている。
対象エリアは同社が開発した住宅団地の立地する緑が丘地区・青山地区。
両者はこれまでにも、団地再生に関する協議を進めてきた。
2014年には同市が内閣府の「特定地域再生計画策定事業」に認定され、2015年8月には15の企業・団体と地域住民による産・官・学連携の「郊外型住宅団地ライフスタイル研究会」を設立している。
これまでの取り組みでは、高齢化が進む緑が丘地区をモデル地域とし、地域住民と新たに流入する住民が安心して快適に過ごせる「多世代循環型コミュニティ」を形成するために必要なサービス(コミュニティ内での高齢者に適した住宅の住み替えや、ICTを活用したサービス提供の効率化、郊外でも可能な新たな働き方の創出等)について、緑が丘町まちづくり協議会や一般社団法人三木市生涯活躍のまち推進機構とともに、具体的な検討を進めてきたという。
さらに昨年2月には、自動運転による移動サービスや、クラウドソーシングによる就業環境整備などの実証実験を実施、課題解決に向けて取り組んでいる。
今回の包括連携協定締結により、今後は住民などと協議を進め、全国の郊外型戸建住宅団地に先駆けたモデル構築を目指す。
具体的な取り組みとしては、既存建物を取得し、サービス提供や地域内コミュニケーションの核となるサテライト拠点を増設。
また、同社が所有する青山7丁目エリアの土地を移住・交流エリアに選定し、2020年度の着工を目指して開発を検討する。
あわせて、エリア内の全世帯にタウン情報誌を配布し、まちの魅力を再発見してもらうとともに、今後の取り組みのリーダーとなり得る人材を住民から発掘するために活用するという。