【ニュース】 リヴとヒューマンリソースコミュニケーションズ、京都市内初、木造による大型商業ビル「SPA Nursery Japan」をオープン 京都府京都市

2018.03.22
建築・不動産業などを手掛ける株式会社リヴ(京都府向日市、波夛野賢代表)は3月20日、株式会社ヒューマンリソースコミュニケーションズ(京都市下京区、春日郁代代表)を建築主とした木造商業ビル「SPA Nursery Japan」(京都市下京区)をオープンした。

「SPA Nursery Japan」は、地元の木材を活用し、環境・利用者の身体への効果に配慮した、京都市内初の木造の大型商業ビル。

大規模木造建築物は現在、国の政策により、低層と中層建築物の木造化が先導的に行われているが、現況では公共建築・介護施設等に限定されている感があるという。
同ビルは、国産・地域産木材を活用したものとしては、建築規模・商業用途など、様々な意味で京都市内でも極めて珍しい試みとなる。

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京都の森林の90%以上は林業の為の人工林。
伐採が進まず、荒廃が進む中、成長が一段落した大型樹木を建材とし、伐採後に成長力(CO2吸収力)の高い若木を植えることで、地球環境に好循環を生み、土砂崩れなど、地盤保持力の弱った森林の保全にも役立つとしている。

同ビルの建築地は、観光・ビジネス共に京都市内外から多くの人々が訪れる四条烏丸エリア。
地域の特産物を使用することで、人体・環境に配慮した建築のシンボルとして、市内外の人々に普及啓発を促すとという。

ビル内では、京都府産の柚子等を活用した美容商品や体感サービスを提供。
ホールの内装には、京都府内産の木材をあしらい、木の香りに包まれた優しい空間で、木目・色が美しい同木材を体感できるとしている。

なお建築地は、埋蔵文化財保存地域となっているため、地上より1m以上の掘削は埋蔵文化財の調査の必要な深さに該当するが、今回の建物は、木造躯体による軽量化により、掘削深度は浅くなるため、コスト削減とともに、環境負荷の低減・埋蔵文化財の保全の点にも効果があるという。

今回の建物は、木造の内、集合住宅・介護施設などで広く採用されている2×4(ツーバイフォー)工法を採用。
高い耐震性と耐火性を同時に確保したほか、木造の構造体の公開を行う事で、普及が大きく進められている大規模・中規模木造建築物の技術の啓蒙を行うとしている。

「SPA Nursery Japan」の建築地は京都市下京区仏光寺通東前町403番11。