【ニュース】 湯浅町、「醤油発祥の地 紀州湯浅町」として平成29年度日本遺産に認定 和歌山県湯浅町
2017.05.01
和歌山県の湯浅町は4月28日、「『最初の一滴』醤油醸造の発祥の地 紀州湯浅」として、平成29年度の日本遺産に認定されたと発表した。
日本遺産とは、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを日本遺産として、文化庁が認定する平成27年度に創設した制度。
様々な文化財群を地域が主体となって、国内外へ戦略的に発信していくことにより、地域の活性化を図るもの。
平成29年度の認定ストーリーは17件(申請件数は79件)で、現在までに全54件(27年度:18件、28年度:19件)が認定されている。
同町の認定遺産タイトルは「『最初の一滴』醤油醸造の発祥の地 紀州湯浅」。
主な文化財は、湯浅町湯浅伝統的建造物群保存地区(国選定)、醤油醸造用具(町有形民俗文化財)、他20件。
醤油の起源は、遥か中世の時代、中国に渡り修行を積んだ禅僧が伝えた特別な味噌に始まり、この味噌の桶に溜まった汁に紀州湯浅の人々が工夫を重ね、生まれたのが現在の醤油とされている。
今日では、「醤油=Soy sauce(ソイソース)」として、世界の人々にも和食の文化と共に認められるようになった。
醤油の醸造業で栄えた同町の町並みには、重厚な瓦葺の屋根と繊細な格子が印象的な町家や、白壁の土蔵が建ち並ぶ。
通りや小路を歩けば、老舗醸造家から漂ってくる醤油の芳香が鼻をくすぐり、醤油造りの歴史と伝統が、形、香り、味わいとなって人々の暮らしの中に生き続けているという。