【ニュース】 東松島市と積水ハウス、災害公営住宅と周辺の病院などで日本初のマイクログリッドによる電力マネジメントシステムを竣工 宮城県東松島市

2016.06.14
東松島市(阿部秀保市長)と積水ハウス株式会社(大阪市北区、阿部俊則社長)は、災害公営住宅「市営柳の目東住宅」と周辺の病院や公共施設で、日本初のマイクログリッドにより電力を供給する電力マネジメントシステムを竣工、「みやぎ県民防災の日」の6月12日に完成披露式典を実施した。

同システムは、太陽光発電の発電電力を固定価格買い取り制度(FIT)で販売せず、自営線により災害公営住宅85戸と周辺の4つの病院や公共施設にCEMS(Community Energy Management System)で最適制御しながら供給する地産地消のシステム。
環境省の補助金を受け、一般社団法人低炭素社会創出促進協会が実施する「自立・分散型低炭素エネルギー社会構築推進事業」にも採択されている。
年間256tのCO2排出量を削減するという。
20160614東松島市

同システムでは、系統電力が遮断した場合にも、同タウン系統内のバイオディーゼル非常用発電機(500kVA)・太陽光発電・大型蓄電池(480kWh)を組み合わせ、最低3日間は通常の電力供給が可能。

また、大震災のように停電が長期にわたる場合にも、太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、不安定な太陽光発電を安定化させ、病院や地域の避難所となる集会所などへ最低限の電力供給の継続が可能とな
る。

なお同タウンでは、地域新電力事業者の一般社団法人東松島みらいとし機構(HOPE)より電力を購入。
支払われた電力料金は市内で循環され、市外への富の流出を防ぐとともに地域経済活性化にも貢献、地域新電力事業により雇用も生まれるという。