【ニュース】 小松精練、隈研吾氏設計による、炭素繊維素材を用いた世界初の耐震補強構造を採用、旧本社棟を新建材によるファブリック・ラボラトリーに 石川県能美市

2015.11.16
ファブリック&環境共生素材メーカーの小松精練株式会社(石川県能美市、池田哲夫社長)は、同社の旧本社棟(石川県能美市・本社工場内)の耐震補強に、世界初となる熱可塑性炭素繊維複合材料「カボコーマ・ストランドロッド」を採用した。

設計は世界的建築家の隈研吾氏。
11月13日には落成披露会を開催した。

同社の旧本社棟は1968年に建築された建物。
改築した新社屋は、炭素繊維ロッドで布を組成するイメージの外観となり、ファブリック・ラボラトリー「fa-bo(ファーボ)」として生まれ変わったという。
2015116小松精練
耐震補強に使用した「カボコーマ・ストランドロッド」とは、先端素材の炭素繊維を芯地に使用し、外層を無機繊維でカバーリングしたものに熱可塑性樹脂を含浸させて作製した、熱可塑性炭素繊維複合材料。

新社屋では、これを内外装に用いることで、繊細でしなやか且つ強靱な構造体を実現した。
地面と既存躯体をつなぎ、ドレープをモチーフとし、建物がレースを纏っている様な軽やかな外観を表現、新たな耐震補強のイメージ醸成を狙
う。

また、断熱性や遮音性にも優れたエコ建材「グリーンビズ」を外構や屋上庭園に採用、緑豊かな環境を整備するとともに、機能性も充実させた建築物になったという。

同社では、同施設を地域の繊維産業の歴史を学び、素材や技術を伝承する場にすると共に、未来を創造し、ファブリックの可能性を引き出す空間として活用していくとしている。

ファブリック・ラボラトリー「fa-bo(ファーボ)」の所在地は石川県能美市浜町ヌ167番地 小松精練株式会社 本社工場内。
構造・規模は鉄筋コンクリート造・地上3階。
敷地面積は6万7,713㎡、延床面積は2,873㎡。
一般の見学受付は2015年12月1日以降に開始予定(予約制)。