【ニュース】 JR西日本、2017年春運行開始予定の豪華寝台列車の概要を発表、新たな寝台列車を導入 大阪府大阪市

2014.05.23
西日本旅客鉄道株式会社(大阪市北区、真鍋精志社長)はこのほど、中期経営計画2017の取り組みのひとつとして予定している、新たな寝台列車導入の概要を発表した。
同社では、中期経営計画2017で地域共生企業となることを掲げ、地域と一体となった観光振興の推進を目指している。
新たな寝台列車のコンセプトは、「美しい日本をホテルが走る 上質さの中に懐かしさを」。
同社エリアには、日本の原風景とも言える、京都や松江、出雲や宮島などの歴史・文化が豊かな地域や、日本海や大山、瀬戸内海の多島美などの美しい自然が数多く残っており、これらの美しい日本の姿を再発見する旅を、上質な空間とともに楽しむことを提案する。


列車全体のデザインテーマは「上質さの中の懐かしさ」。
非日常的で洗練されたホテルのような空間に、どことなく懐かしさが感じられるデザインを配した車内で、流れゆく車窓を眺めながらくついでもらい、美しい日本の素晴らしさと、鉄道の旅の魅力を感じてもらえる列車を提供するという。
また同列車では、建築・工業デザイン・食事の第一人者が各分野をプロデュースする。
車両のインテリアを中心とした全体デザインについては、京都迎賓館をはじめホテルや各種迎賓施設にも携わり空間デザインに造詣が深い浦一也氏が担当。
車両のエクステリアデザインについては、寝台列車やN700系新幹線をはじめ数多くの鉄道車両のデザインを手掛けている福田哲夫氏が担当する。
列車での食事については、食の権威として数多くのメディアで活躍する門上武司氏が手掛ける。
列車に1つしかない最上級の客室は、1両1室の広いスペースとし、プライベートバルコニーやバスタブ付きの本格的なバスルームを設けた世界でも希少な客室とする。
パブリックスペースでは、編成の両端に列車の前後左右の車窓を楽しめる展望スペースを設置。
運行の途中で沿線の立ち寄り観光を組み込むとともに、列車には沿線の素材を盛り込み、沿線の魅力が溢れる列車を目指すという。
列車の運行開始は2017年春(予定)。
運行エリアは当面、世界遺産などの歴史・文化が豊かな地域を巡り、車窓からは美しい風景を楽しめる、京阪神と山陰・山陽エリアでの運行を予定。
車両編成は、客室車6両と、パブリックスペースとなる食堂車1両・ラウンジカー1両・展望スペース付き先頭車2両(編成の両端)から成る10両編成とする。
動力方式は、ハイブリッド方式(ディーゼル発電機にて発電した電力とバッテリーアシストによるモータ駆動)。
客室は2クラスの客室(1両あたり1室と3室)を設け、定員は30名程度を予定。