【ニュース】 三菱地所など7社、建築用木材の生産から流通・施工・販売に至るまで、統合型ビジネスモデルを構築する新会社を設立 鹿児島県湧水町

2020.07.28
三菱地所株式会社・株式会社竹中工務店・大豊建設株式会社・松尾建設株式会社・南国殖産株式会社・ケンテック株式会社・山佐木材株式会社の7社は、建築用木材の生産から流通・施工・販売に至るまで、川上から川下までの統合型ビジネスモデルを構築する新会社「MEC Industry株式会社」(鹿児島県霧島市、森下喜隆社長)を設立した。

新会社では、7社が持つ強みを駆使することで、製造から販売までのビジネスフローを統合、中間コストを抑制したビジネスモデルの確立を目指す。
また、7社が連携し、合理的で実用的な資材開発により、エンドユーザーのニーズに合った商品を提供。
具体的には、RC造・S造に木(もく)を取り入れた新建材を供給する「新建材事業」と、プレファブ化による戸建住宅等の供給を実現する「木プレファブリック事業」の2つの事業を推進し、低コストでユーザーニーズに合致した高品質な商品を供給するという。

同事業は、これまで三菱地所がCLT活用を契機に取り組んできた中高層建築・大規模建築物での木材利用を実現するもの。
2022年4月(部分稼働は2021年4月)には、鹿児島県湧水町に自社生産拠点となる木材加工施設を操業予定で、会社設立から10年で売上100億円を目指すとしている。

また同事業では、建設業界や林業の課題解決にも貢献するという。
建設業界では、材料費の上昇や人手不足による建設工事費の高止まりが課題とされてきたが、同事業では7社の連携を通じ、中間コストの抑制による材料費の圧縮、木材の特性を活かした効率的で簡素な施工法の確立による人手や時間の削減により、全体的な事業費の削減を可能とする。
一方林業についても、人工林の荒廃が課題とされている中、同事業では生産ラインで鹿児島県・宮崎県・熊本県の国産材を使用することで、木材需要の拡大を通じ、森林の循環・林業の活性化にも寄与するとしている。

MEC Industry株式会社の所在地は鹿児島県霧島市国分野口東
6-14(工場建設完了までの仮の事務所所在地)、2022年春以降は鹿児島県姶良郡湧水町木場3102 県立栗野工業高校跡地。
設立日は2020年1月24日。
資本金は19億2,500万円(2020年7月末時点)。
従業員数は8人(2020年7月末時点)。